BLOG一覧

「ヒヤシンスハウス・スローな時間」

09.NDオーナーのライフスタイル03.自宅がお店

 

みなさん こんにちは

ネイチャー・デコールの大浦比呂志です。

 

2010年に竣工した店舗併用住宅「Iさん」のお宅にメンテナンスの話で伺いました。

築10年目を迎えたこのお宅は、実に良い佇まいで、

オーナーさんが細かなところまで手をかけていただきながら、

味わい深い雰囲気を創り上げておられました。

 

店舗併用の二世帯住宅ということで、一階には小さなカフェがあります。

そのカフェは、隣にある公園の借景を取り込みながら、

緑と自然光の溢れる中で、こだわりのコーヒーと手作りケーキを提供する、

というコンセプトで生まれた「ヒヤシンスハウス」

 

 

 

 

 

小さいながら、一階と二階で階層を分けて計画されており、

気分を変えて、席が選べるように、

配置や椅子やテーブルのデザイン、ちょっとしたディスプレイを変えています。

どの席にいても、とても落ち着き、

なんか時間が止まっているような、スローな気分になります。

ひとりで長い時間、この空間でくつろいで帰られるお客さんも多いようです。

 

 

 

その中でも今回気になったのが、

オーナーさん自身が手作りされた、照明やちょっとしたディスプレイなどなど、

 

ひとつひとつがアートですね〜

強い主張があるわけではないのですが、

味わい深く、印象に残るもの、

 

サティの「生活の中に溶け込む音楽」の様に、この空間の一部として、

ごく自然に溶け込んでいるものたち。

そんな部分にとてもセンスを感じます。

 

 

 

こんなお店が、散歩して行ける距離で住宅街の中にポツンとあったら、

理想的ですね!

 

スローな時間の中で、週3日だけ営業をしているカフェ、

そして地域と繋がり、小さくても贅沢な時間と空間を提供していく、

こんなオーナーさんのライフスタイル、素敵ですね〜

 

お近くに行かれることがあれば是非、お立ち寄り下さい。

「ヒヤシンスハウス」 http://hyacinthhouse.web.fc2.com/top.html

 

大浦比呂志(ネイチャー・デコール主宰)

 

 

 

 

 

 

「我が家の庭木を入れ替えました」

09.大浦比呂志 LIFE05.ガーデン&外構

 

みなさん こんにちは

ネイチャー・デコールの大浦比呂志です。

 

今日は我が家の庭木を入れ替えた件。

以前から、ちょうど家のコーナーに当たる南東の一番目立つ植栽ゾーンが

なかなか定まらず、しばらくの間、手つかずになっていたのですが、

この春を迎える前に庭木を植え替えました。

日当たりが良すぎる場所なりの難しさもあるようです。

 

BEFORE

現状は、主役がわからずに雑然と生い茂ってる樹木たち。

下草のグリーンベースとなる、「クリスマスローズ」や「ユキヤナギ」などだけを

生かして、高さのある「ヒメシャラ」「ウツギ」「シルバープリペット」を

思い切って処分することにしました。

 

自分のイメージでは、株立の主役となるしっかりした樹木を決めて、

足元をグリーンベースで固めただけのシンプルな計画。

なので、いろいろと削ぎ落としていくことを有りきでイメージしていました。

 

 

 

 

 

今回、株立の一番候補は、「アオダモ」

これは、最近のお客さんの家にも好んで提案させていただいてる樹種のひとつです。

いつも樹木をお願いしているガーデナーさんの「テラシエラ・山本さん」に、

良い木との出会いがあればすぐに抑えてくださいね、とお声掛けをしておりました。

 

そして提案してくれたのが上の画像の「アオダモ」

樹高は3.5メートルくらい、6本からなる株立ちで縦方向にスラリと伸びた樹形、

はっきりとした白斑模様の幹肌が美しく、枝先まで繊細な樹姿。

この画像を見せてもらったときに即決しました。

テラシエラ・山本さんは、おおよそ50株以上を観た中から一番この場にふさわしい

サイズ感、枝ぶり、樹形のものを提案してくれました。

いつも頼りになる、寡黙なガーデナーさんで、ネイチャー・デコールの

ガーデンチームの強力なパートナーとして欠かせない存在の一人です。

 

 

 

 

今までの木を処分または移植するまえに、お酒で清め

この地で頑張ってくれたことに拝礼を。

 

 

 

 

株立は見る角度によって随分と印象が異なるため、

人がよく目にする角度や、歩いてくる方向などを想定しながら、

樹木を回転させて、一番いい立ち位置と向きを決めていきます。

 

 

 

 

この時期は植え込みには良い時期らしいです。

丁寧な仕事で足元を固めていきます。

 

 

 

AFTER

そして東南のコーナーガーデンが想像していたとおりに

こんな感じで生まれ変わりました。

まわりの樹木を整理して、ここの主役を一本に明確にしたのは正解でした。

 

この「アオダモ」、あまり主張しすぎないけどさり気ない存在感と

品の良さが僕は好きなのですが、

はじめのこの樹形を崩すこと無く、一年に一度、

丈の部分を3〜4箇所ハサミをいれるだけで、ほぼほぼ形がキープ出来き

手入れも楽という点で、おすすめの木です。

 

 

大浦比呂志(ネイチャー・デコール主宰)

 

 

 

 

 

「モダンサンタフェの家・2020」

09.NDのオーナーさん09.想うこと20.『モダンサンタフェの家・2020』

 

みなさん こんにちは

ネイチャー・デコールの大浦比呂志です。

 

現在、基本設計を進めている「モダンサンタフェの家・2020」

築50年、敷地内には茶室もある由緒ある佇まいの家を、

快適な住居環境と自分たち若い家族が住みたいデザイン環境を取り入れ

建て替えを計画しております。

 

そもそもこの家のオーナーさんとの出会いは、

ネイチャー・デコールのホームページのシステム作りを依頼した会社の担当者であったこと。

うちのコンセプトや様々な画像、実例、Q&A等々ホームページのシステムに関わる事を

無理難題を言いながら製作してもらった事がはじまりです。

そのうち、自分も結婚して家を建てるなら、こんな家に住んでみたいな〜などと

言ってくれていて、まあ仕事上の流れで言ってくれているんだな〜なんて思っていました。

 

そんな折、僕の自宅を開放してオープンハウスを実施した時に、

なんと結婚したばかりの奥さんを連れて、このオープンハウスに二人で参加してくれました。

本人曰く、結婚してはじめての新婚旅行で来ました、などと先日言っておりましたが、、

それが、2012年の2月のこと。

それから7年以上の歳月が過ぎ、二人のお子さんも生まれ、そんな時期に

今回の設計依頼のお話を正式にいただきました。

 

そして今回の家創りに関して、いままで作りためた膨大なリクエストシートが渡されました。

そのリクエストシートの画像には、古くからのネイチャー・デコールの家の画像集を

スクラップされ、イメージだけでなく、どんな家にしたいかの全体像やテーマ、

各室ごとの希望やその理由、新しい家で成長する子どもたちへの思い、

そしてどんな家庭にしたいのか、まで、

多岐にわたるリクエストを、「家族の想い集」として資料作りしてくれていました。

 

またしても、熱いです。笑

 

僕のルーツでもある「サンタフェスタイル」

そのサンタフェデザインを昇華させ機能的でモダンサンタフェにしたい、

というオーナーからのデザインリクエストに対して、この様なスケッチで

プラン提案をさせていただきました。

 

王道のTHE NATURE DECOR STYLE! やはりこの感じは落ち着きます。

 

 

 

何枚にも渡る、リクエストシート。

ただ希望を羅列しているだけではなく、実現したいことの強弱が整理され

プライオリティが明確なため、こちら側の提案も的確にまとめていくことが出来ました。

 

その中でも気にとまったことが、

「2013年から、こんな家にしたいが、ぶれていない!」

そして「だからこそ、これからも変わらないだろう」という一節。

ちょうど知り合った当初から、未だ見ぬ将来の家創りの夢に向けて、イメージを固め

結婚し子供が出来き、そしてその通りの思い描いたものを最高のタイミングで実現する。

素晴らしいことだと思います!

こうした、お互いのリスペクトがあれば、どんなことがあっても必ず家創りは

成功すると、僕はいつも確信しています。

 

 

そして少々長くなりますが、僕が常日頃思っていることをお話させていただきます。

 

僕たち設計者はこちらから相手を選ぶことも、

よっぽどの事がない限りこちらから仕事を断ることもしません。

ただし、当然のことながら、選ばれた以上は自分の今までのスキルを持って、

嘘偽り無く、全身全霊でその仕事に向き合っていくもの。

 

家創りを「航海」に例えましょう。

いろいろな船がありいろいろな先導が居ます。

どの船でどのコースで行くかよく考えてください。

そして自分の行きたいコースを決め、その道の先導を決めたら、先導は一人です。

最後まで先導を信じて舵取りを任せてください。

航海の途中には大しけで嵐に出くわすこともあります、

本当にいろいろなことに出くわし平穏無事な航海などありません。

それでも自分が選んだ先導を信じてください。

信じる事が先導にとっては励みとなり良い結果を導いていきます。

その良い結果がまたあなたへの信頼に繋がり、

事の運び方がいつもポジティブからポジティブへと、

相乗効果で常に楽しく良い方向に流れていきます。

そうなるとどんな台風が来ようが嵐が来ようがその航海自体が楽しく

思い出深い体験となって、あなたを目的通りの地に導いてくれるはずです。

 

その船に乗船する前にもし迷いを感じたのなら、

「もっと別の力を持った先導」の船に乗り換えるべきです。

その自由な選択もあなたにはあります。

 

ただ一度乗船した以上は、

引き返すことも途中で海に飛び込んで自力で他の船に乗り込むことも、

相当の運を掛けなければ出来ません。

 

大切なことは、あなたが選んだ先導を最後まで信じる事、

そして、間違っても自分で舵を取ろうとなど考えないでください。

なぜか?  先導は何度も何度も荒波を乗り越え航海を重ね、

それでも命を落とさず今 ここに居るから。

 

希望の目的地まで行くかどうかはあなた次第です。

 

 

 

 

大浦比呂志(ネイチャー・デコール主宰)

 

 

「プリンスがでてきそうな家!」

09.NDのオーナーさん20.『プリンスが出てきそうな家!』

 

みなさん こんにちは

ネイチャー・デコールの大浦比呂志です。

 

以前こちらのブログでも紹介しましたが、

「クラシカルモダニズム」を希望されているお宅「K邸」

クラシカルモダニズムといいましても、あえてカテゴライズすれば、ということで、

一つの様式にはとらわれない、完全なる独自なスタイルになってきます。

ネイチャー・デコールでもこの領域ははじめてなので、

デザインを進めていきながら、はやく具現化してみたい!

そんなおもいで、素材選びやデザイン、ディティールなどワクワクしながら

進めております。

 

これは初期段階の打合せで、オーナーのKさんが自分の実現したいイメージを

スケッチで説明してくれている様子です。

オーナーの熱量がビシビシ伝わってきますね〜

 

 

 

今回はインテリア好き、建築好き、デザイン好きのオーナーが、

いままで自宅マンションにコレクションしてきた家具や照明、ディスプレイを

中心にそれらがバッチリと空間に納まるような家にして欲しい、というオーダーから

はじまりました。

お持ちの家具も、自分でデザインして作ってもらったものや、アンティークなど、

とにかく濃厚でオリジナリティに溢れたものばかり。

今、計画している新しい家に納める家具などの一部をご紹介します。

 

 

なんかプリンスでも出てきそうですね〜

そう、はじめからプリンスのイメージが僕の中にはあって、

「プリンスがでてきそうな家!」 そんなことを頭の片隅に置きながら

プランの提案をさせていただきました。

 

 

そして初回提案のプランがこれ!

ファサードだけは、二度目の提案ですが、それ以外のインテリアシーンは

ほぼこのスケッチのイメージをベースに

更に肉つけしながら進んでおります。

 

 

 

 

 

 

 

図面にもこんな感じで、持ち込まれる家具や照明など実寸法で落とし込みながら、

スケールバランスをイメージできるように仕上げていきます。

 

自分の大切にしている、大好きな家具からはじまる家創り。

そんな流れも面白いですね!

 

この仕事が始まる前にオーナーのKさんからの熱いメッセージが今でも忘れられません。

それは長い長いメッセージのなかのほんの一節ですが、

「大浦さんの人生物語の登場人物の中に

僕ら夫婦もキャスティングしてもらいたいので、宜しくおねがいします」というもの。

こんな感じに、また熱量いっぱいの思いを共有しながら、

熱烈家創り、人生ドラマがはじまります。(笑)

 

 

場所は、遠くに海を臨む葉山。

工事は3月からのスタートで完成は10月以降の予定です。

こってりと濃厚な「プリンスが出てきそうな家!」

進捗はまたこのブログからお知らせしてまいります。

 

 

大浦比呂志(ネイチャー・デコール主宰)

 

 

 

 

「本と猫のいる暮らし」

03.ペットと暮らす11.ネイチャー・デコール09.NDのオーナーさん09.想うこと20.『本と猫のいる暮らし』

 

みなさん こんにちは

ネイチャー・デコールの大浦比呂志です。

 

ネイチャー・デコールのオーナーさんは、

スタイルをもった暮らしや趣味に特化した暮らしといった、

家を生活の中のステージとして、自分たちに合わせたライフスタイルを実現するために

家創りを考えていく方がとても多いのです。

 

ネットを覗けば断片的に、自分にとって必要な情報は容易に手に入る時代です。

だからこそ、沢山の選択肢の中から、自分たちにあった生活をイメージし、

予算の配分を考え、また長年そこで暮らすという時間の経過を視野に入れながら

創り上げていくのがとても大切で、情報に溢れ価値観が多様化してきた今だからこそ

設計者本来の力量が問われてくるのだと感じます。

 

当たり前ですが、同じ家ができることはまず無いわけで、

毎回毎回、いろいろな夢や暮らし方、こだわりを細かくヒヤリングし

デザインし設計を固めて創り上げていく。

Aさんにとって理想的で喜ばれたものが、Bさんにとってはそれがとても

苦手で嫌がられる、そんなこともよくあることです。

なので、こちらにとってもはじめて直面することも多く、

それ故一定のルールが作りにくいのも、

ネイチャー・デコールの家の特徴なのかもしれない。

 

いずれにしても、全方位にパーフェクトであることなんて到底不可能なので、

僕本来のパーソナリティとかキャラクターが無理なくオーナーさんの感覚に

マッチして、そこに価値と喜びを見出してもらえるところで勝負出来れば

それが理想的。

 

一生一度の家創り、という真剣勝負、片手間では出来ないし、量産も出来ない、

オーナーさんの相当の熱量に対して、こちらもそれ以上の熱量で向かって、

はじめてオーナーさんとのバランスがはかれる、このセッション。

そんな中、お互いにとって最終的には良かったね!と言い合えるためには、

大切にしているものの価値観が合うかどうかが重要なんですね。

 

さて、先日プレゼンを終えたこれからはじまる新たなセッションは、

「本と猫のいる暮らし」

リビング全体が書庫のような設えで、大好きな猫と暮らせる家。

実現したい生活がとても明確で、長年大切にしてきた、自分たち家族にふさわしい

家をネイチャー・デコールで創り上げていきます。

 

ねこの「ぽんず」ちゃんも、

新しい家がとても楽しみらしく、打合せでもちょくちょく登場してくれました。

 

 

大浦比呂志(ネイチャー・デコール主宰)