20.『ロフトスタイルの家・2019』

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「今回も楽しいセッションでした!」

09.NDのオーナーさん20.『ロフトスタイルの家・2019』

 

みなさん こんにちは

ネイチャー・デコールの大浦比呂志です。

 

ネイチャー・デコール新作事例WORKSのアップとあわせて、

オーナーズボイスをいただきました。

同じようなものが二つとないネイチャー・デコールの家、

それはそこに住まうオーナーさんご家族の個性と同じで、

実に個性の強いNDオーナーさんの集まりが 結果、家の顔を形作っています。

そういう意味では、今回もまた超個性派オーナーさんとのセッションでした。

でも、なんか楽しかったな〜!

 

いつもの通り、初回プレゼンで全体構想と共に予算書を提示したものの、

オーナーOさんの希望を具現化するために積み上げていったデザインも

Oさんの予算と大きくかけ離れてしまった提案となり、

それが、Oさんを悩ませる事となってしまう。

なにをどう削減していけば、よりそのイメージに近い家に着地出来るか、、

そんな感じに、設計段階では毎回毎回予算の話しが中心となる。

本来であれば初回提案の構想をより詳細に詰めて、肉付けし

確認しあっていくのが設計期間であるが、はじめに提出したスケッチから

なかなか先に進んで行かない。

結果的には、初回提案のスケッチが、空間も素材もパーツも

全てそのままのかたちで具現化されることとなった。

オーナーのOさんも、最終的には覚悟を決めて自分の人生を通しての

プライオリティを整理した結果、僕を信じてくれて飛び込んできてくれた。

 

毎度のことですが、このコストプラニングって本当にむずかしい。

家創りを何軒経験してもここはむずかしい。

自分のクリエイティブを満足させるだけものであれば、それは整理しやすいが

個人住宅はオーナーさんの要望を聞けば聞くほど、また関係が深まれば深まるほど

もっと良くしてあげたい、こんな事を提案したらこの人は絶対喜ぶだろうな〜

そんな風にず〜と、オーナーさん家族をイメージしながら自分の中で

生活シーンのストーリーを組み立て、妄想の世界を楽しむ。

しかし実際は、そこに予算を重ねながら、本当はこれが好きなんだろうけど、

予算オーバーになるから提案を控えよう、

など引き算の提案とどこで折り合いをつけていくか、、

だから、自分の事のようには簡単には整理出来ないもの。

経験を積んで、色んなものを見れば見るほど引出しも増えてくるが、

それとは反比例に、多くの選択肢の中から精査していくことって

本当にむずかしいことなんです。

 

そういったプロセスの中、今回の様な最終判断をしていただいたオーナーの

Oさんは、表層の部分ではない本質的なところをご理解いただき、

家創りの提案とは何たるかを、受け止めていただけたんだと思いました。

 

 

 

 

 

 

色々と、悩ませてはしまいましたが、長い人生を通して最善のご判断であり、

そういう価値が、「家」にはあると僕は信じています。

この家は、Oさんファミリーの為だけに仕立て上げた、

世界にひとつだけの家だから。

 

家は人生のステージ

ふたりのかわいいお嬢さんと、ご夫婦の素敵な人生を刻んでいってください。

 

家創りの経緯を振り返り、少し熱くなってしまいましたが、(笑)

今回のオーナーさんご家族との出会いに感謝し、この「オーナーズボイス」

ありがたくいただきます。

 

○ オーナーズボイスはこちらから →

https://www.nature-decor.com/works/works124/

 

 

大浦比呂志(ネイチャー・デコール主宰)

 

 

 

 

 

 

「無機質な壁に表情が生まれました」

04.ロフト&SOHOスタイル05.玄関・アプローチ05.ガーデン&外構04.ブルックリンスタイル(ニューヨークスタイル)20.『ロフトスタイルの家・2019』

 

みなさん こんにちは

ネイチャー・デコールの大浦比呂志です。

 

4月にお引渡しを済ませた「ロフトスタイルの家・2019」

今回は、ガーデナー「テラシエラ・山本さん」の手で

シンボルツリーが植え込まれました。

 

植栽イメージについては、建物の外観と一体化しながら、

シンプルでミニマムな線のきれいな植栽をご用意願いたい、

そんなこちら側からのザックリした要望にも、

そつなく応えてくれるのも、テラシエラさんとのいつもの

チームワークを感じます。

 

 


 


エントランスアプローチのシンボルツリーには、

4.2メートルの株立ちのヤマボウシ

黒いガルバリウムの無機質な壁に、

やさしさを生み出してくれました。

 

 

 


 


アイアン門扉からも、その表情が感じとれますね〜

足下には、あえて下草など緑や花などを植えずに、

ストイックに白い砂利だけ。

このそぎ落とした感じも、家のコンセプトと調和しながら

しっかりとシンボルツリーとしての存在を放っております。

 

暗くなると下から樹木がライトアップされます。

 

 

 


そしてもうひとつ、

玄関ホールのピクチャーウインドからは、

アオダモの株立ちを合わせていただきました。

これは、山採りの美形なものを探してもらいました。

その時期に、美形なものと出会えるかどうか、これも縁。

 

建物に、緑がコーディネートされると、

本当に生き生きと命が吹き込まれるようで、

いつも、植栽が終わった姿を見ると、ようやくこれで

ステージが出来上がった、そんな風に思います。

 

大浦比呂志(ネイチャー・デコール主宰)

 

 

 

 

 

 

 

 

「インダストリアルなディテールで」

01.エージング・ペインティング01.ドア01.アイアン04.ロフト&SOHOスタイル04.ブルックリンスタイル(ニューヨークスタイル)20.『ロフトスタイルの家・2019』

 

みなさん こんにちは

ネイチャー・デコールの大浦比呂志です。

 

先日引き渡した「ロフトスタイルの家・2019」

引き続き、アイアン廻りのエレメントについて紹介します。

この家は、家のテーマに沿って無機質な質感やアイアン

などの素材感でインダストリアルな表情で構成されています。

 

 


 


 

エントランスの門扉はオリジナルデザインの製作品。

スチールの丸パイプを主材にフラットバーと組み合わせています。

ディテールは口径をフラットバーの接合部分で太く切り替え、

横桟のフラットバーに貫通させています。

鍵部分もオリジナルで製作。

仕上げは、スチールの部材を亜鉛ドブ付け塗装で、

あえて無骨な表情に。

 

 

 

 


 


外の門扉まわりの照明やインターフォンプレートも、

黒で仕上げてある既製品を亜鉛風ペイントでエージング。

パナソニックの名前も自然に消しています。

ここは、門扉と合わせて、統一感をもたせています。

 

 

 

 


 


 


玄関の顔、本当に良い表情で出来上がりました。

玄関ドアも、門扉と同様でオリジナルデザインの製作品。

このドアはかなりの重量があったので、構造の柱脇に

鉄骨の柱をだかせて、そこから溶接で鉄筋を出しドアの枠を

溶接止めして躯体と一体化して強度をとりました。

大きな3枚の丁盤でドアを吊り

枠・ドア本体をスチールでセットで作り組み込んでます。

 

窓もないハードなリベットを打ち込んだいかにも倉庫の様な

無骨なドア、大きなノッカーが印象的です。

ドアハンドルもシンプルながら接合部分の裏と表で

ディテールを変えています。

ノッカーもハンドルもすべて製作品です。

 

 

 

 


室内のスイッチやコンセントも工場のように、

スチールの露出配管で納め、配管自体もエージング塗装で

亜鉛びきの様に素材感を出して仕上げています。

 

 

オリジナルデザインの製作品と合わせて、

既製品にひと手間加えてみたり、

ちょっとした気使いでディテールを納めていくことで、

空間にリアリティを生み出します。

 

 

大浦比呂志(ネイチャー・デコール主宰)

 

 

 

 

 

「ロフトスタイルの家、引渡し」

04.ロフト&SOHOスタイル00.現場04.ブルックリンスタイル(ニューヨークスタイル)05.二階LDK20.『ロフトスタイルの家・2019』

 

みなさん こんにちは

ネイチャー・デコールの大浦比呂志です。

 

「ロフトスタイルの家・2019」本日引渡しでした。

初回のプレゼンテーションから引渡しまで、実にスムーズにクリエイティビティを

高めながら設計者もオーナーも共に満足のいく結果となりました。

本来それが一番良い形の家創りのあり方です。

 

今回の経緯を振り返り具体的にどういうことだったか、というと

初回プレゼン時にオーナーさん側から、かなり明確なデザインのテーマを

いただき、合わせて絶対守っていきたい、という予算のマックスを

ギリギリまで絞り出していただき、後は細部に渡るまでその条件の中で

完成まで引っ張って欲しい、というとてもシンプルだけどお互いの

信頼関係のもと任せてもらう、そんな進め方だったので、

まさに自分の家のように、オーナーになりきりその家族をイメージした

物語を作り、その上で、ゾーニングも、素材も、カラーリングも、

家具もすべてのことを

こちら側でハンドリングできたので、絶対に食い違いや

失敗のない進め方であった。

 

いつも、こんな進め方で出来ていけば間違いなく皆がハッピーな家が

生まれていくはず! とあらためて感じた今回のプロジェクトでした。

 

そんな訳で今回出来上がった家の全体感を簡単にご紹介していきます。

ディテールに付いてはまた、回をあらためてお話ししていきます。

 

デザインのテーマが「ロフトスタイルの家」

 


外観は黒のガルバリウム鋼板と古レンガ、それにスチールといった

素材構成で固め、外に対して窓が無くそれぞれの素材感をもたせながらも、

無機質なイメージでファサードをデザイン。

 

 


床から浮かせたステップをあがり、

亜鉛ドブ付け仕上げのアイアンの無骨なオリジナル門扉

 

 


エントランスポーチから重厚な玄関ドアを見る

このスチールのドアもデザインをおこしたオリジナルの製作品

ガッツリした大きな鉄のノッカーを付けたい、というのは

オーナーの希望。

 

 

 


重厚なスチールのドアを開けると、段差のない土間の

エントランスホール。

そのままシューズストックへとアプローチ出来ます。

 

 

 


2階のストーブのある空間。

この上にロフトがあるため、ここは天井をあえて低く抑えて設計。

ストーブ脇のスチールの螺旋階段からロフトに上がっていけます。

 

 

 


2階にLDKをもっていったのは、

高台の敷地からの、こののどかな眺望を取り入れたかったから。

リビング繋がりの広いデッキは、これからかなり活躍しそう。

 

 

 


巾の広いダメージ加工のオーク材は床から壁に同じ流れで立ち上がって

いき、吹き抜けのリビングは、より広がりを感じます。

 

 

 


 


 


北側のトップライトからの安定した光でいつも日射しが差し込む、

屋根勾配を生かした高天井、

床に高低差をもたせ、ロフトから見下ろすダイニングキッチン、

ロフト下のお籠もりストーブスペース、

ダイニングテーブルからは、リビングの先に抜けの良い眺望

奥行きと長さのあるキッチンがそのままダイニングに繋がる大カウンター

場所を移動するごとに違うシーンがあり、

どの場所でも落ち着いてしまう。

気持ちが良い!と感じる空間のポイントが随所にちりばめられています。

 

 

 

 


パウダールームのドアにもホームグラフィックスを、

期待感でドアを開けてみたくなる、そんなパウダールーム

 

 

 


 

 


薄いグレーの壁、表情のあるタイルはパウダールームの

床からバスの壁に貼り上げ一体感を演出。

水栓やタオルバー、サッシの枠廻りは「黒」で統一。

そしてこのバスタブが特別な感じで、バスに入ると引き込みサッシで

外のデッキに繋がり開放感いっぱいのバスルームです。

 

 

 


さ〜、こんなに可愛い女の子が、この先この家を人生のステージに

どのように感性を養っていくのか、

家が与える影響力は大きなものなので、とても楽しみです!

 

 

家創りは本来生活の質をあげるもの、

家を通してもっと自分自身を楽しもう! ワクワク人生を楽しもう!

そんなことを常日頃から思っている僕を、

最後まで信じてくれてありがとうございました。

お陰で良い結果が残せたことと思います。

 

また、名残惜しい引き渡しとなってしまいました。。

 

 

大浦比呂志(ネイチャー・デコール主宰)

 

 

 

 

 

「ボブ・マーリーの名言をパネルにしました!」

04.ロフト&SOHOスタイル06.家創りのヒント08.アート&ディスプレイ01.ホームグラフィクス04.ブルックリンスタイル(ニューヨークスタイル)20.『ロフトスタイルの家・2019』

 

みなさん こんにちは

ネイチャー・デコールの大浦比呂志です。

 

平塚市で進めてきた「ロフトスタイルの家」もいよいよ竣工です。

先週から竣工に向けて、室内クリーニングや家具の納品、

備品関係の設置など、最終フィニッシュに入ってます。

 

そこで、今回ご紹介するのは、この家のオリジナルのひとつでもある

ホームグラフィックス、デザインパネルについて。

 

ボブ・マーリーの歌詞にもある、心に響く言葉をパネルにしました。

まずは、気に入った歌詞のパートを選び出し、

文字をデザインしていきました。

イメージは、ロフトスタイルの家にフィットするようなデザインで、

ブルックリンスタイルのポスターをイメージして、、

 

大型プリンターからの出力では面白くないので、

特注寸法で額を作り、ベースの色を塗り、手書きで表現しています。

 

 

 

 

ストーブ脇のスペースには、

赤をベースにした1400×800のパネル

古材の床や古レンガ、全体のインダストリアルな雰囲気に赤がアクセントに

 

「どうやって生きるかなんてことは、

誰も他人に教えられないよ。

それは、自分自身で見つけるものだ。

神様はこの地球を創り、

人間をみんな平等な生き物として創った。

だから、誰もが自分の望む生き方で、

自分の人生を、精一杯生きていこう」

 

そんな、意味があります。

 

 

 

ダイニングには黒をベースにした1000×1600という特大サイズのパネル

 

 

 

エントランスから階段部分には、

450×450の小さめのパネルを3枚

白と黒ベースのパネルを規則的に並べてみました。

 

ホームグラフィックスの事例ですが、

家の中にグラフィックを効果的に用いることで、

特別なオリジナル感が生まれてきますね。

 

自分の好きな言葉、大好きなアーティストの歌詞、賢人の名言

色々広がってきますが、

文字をデザインし、パネルにしていくことで、

その家の中に特別なコーナーが生まれます。

 

ちなみに今回の家のボブ・マーリーは僕の方で勝手に提案させて

いただきましたが、、(笑)

 

ホームグラフィックスはもっともっと取り入れていきたいですね〜

 

 

大浦比呂志(ネイチャー・デコール主宰)