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「空間の神はディテールに宿る・その1」

01.エージング・ペインティング01.アイアン08.アート&ディスプレイ00.現場02.ガラス001.大工の技20.『ミシュラン2スター・鮨の名店』

 

皆さん こんにちは

ネイチャー・デコールの大浦比呂志です。

 

この夏から手掛けてきたショップデザインもようやく完成し、

先日無事にオープンを迎える事が出来ました。

まだお店の詳細情報や全貌は、オフレコのためお見せすることは出来ませんが、

構成するエレメントについては許可が取れ、今回は現場や製作工房を通して、

完成に至ったアートワークスをご紹介します。

 

「神は細部に宿る」これは近代建築家ミース・ファンデル・ローエの有名な言葉ですが、

様々な要素が組み合わさったディテールをどう機能的且つ美しく見せるか、

考え抜かれたプロセスや手作業の工程に空間の神が宿る、そんな意味があります。

 

今回のお店では、ガラス・アイアン・木工・ペイント・工芸など様々なアーティストの

共演でありセッションで、そうした作り手の手から生まれたモノや表現が、

空間の中の細部に魂として宿っていく、

これはできあいの量産品や流れ作業の中からでは決して生まれる事はない、

オリジナルの手作業だからこそ。

 

そんな空間のエレメント、アートワークスの一部を

製作中の風景〜完成し納まってる様子お見せします。

 

今回は、二回に分けてご紹介していきますね。

 

 

 

○ オリジナルデザイン、製作のステンドグラス

空間.1

 

空間.1-2

空間.追加1

ステンドグラスのデザインの方向性を決めたあと、工房でのガラス選び、

ガラスも古い年代物から海外の珍しいガラス、色も様々の中から、

今回はいわゆる多色使いのステンドグラスではない、色数を1色「ブルー」に限定し、

その色の濃淡や加工方法、そして光を拡散するプリズムガラスをアクセントに使い、

全体的にはモダンでアーティスティックなデザインにしました。

どこか深海のイメージでもあります。

本来ステンドグラスは自然光の外の光を通して表情が生まれるものですが、

ここでは窓の無い店舗、ということを逆手に取りあえて自然光を遮断し、

バックライトの人工的な照明の色温度により、表情を作る、そんな演出をしています。

質感のあるシンプルな空間の中、一番のフォーカルポイントとしてその役割を担っています。

 

 

 

 

 

 

○ ウッドルーバーの造形

空間.2

空間.2-2

空間.追加2

変形のアール型のルーバーが重なり合うことで、波のうねりの様であり、

何かに包み込まれたような不思議な感覚、

ルーバー自体は12センチピッチで、その間にダウンライトや空調の吹き出し口を設けるなど

設計もさることながら、施工精度がかなり要求されるデザインになってしまいました。

アールの自然な繋がりや、ルーバーの間からもれる照明などで、

設計段階では読み切れなかった部分があり、

皆の経験とアイデアを使っての現場での調整作業が、楽しいものでした。

ルーバーの繋がり部分に、金箔を貼った三日月を付けよう〜!

なんていうのも、現場でのアドリブで生まれました。

 

 

 

 

 

 

○ 侘びさび壁・茶室の佇まい

空間.3

 

空間3-2

空間.追加4

経年美化された「侘びさび壁」を左官とエージングで表現、

食べのもをあつかうお店のため、そのエージング具合もやりすぎず、

どこか品の良さも出したい、、テーマは使い込まれた「茶室」の壁のような佇まい。

作業工程の途中、まったくアドリブで壁の中に「波紋」を入れよう!ということになる。

こういった計画外の事も、動きのある生きた現場だからこそで、

そんな対応にも嫌な顔一つしないで受け入れてくれた作り手に感謝です!

 

 

 

 

 

 

○ オリジナル真鍮屏風

空間.4

空間4-2

空間.追加3

W.2800×H.1350というかなり大型な作品です。

ここでは、「作品」という扱いではなく、ひとつの「素材」として空間に配置しています。

真鍮板を腐食させ、金箔を貼ったり色を差したり、アートの様なインスタレーションの様な。

これは、アトリエでの製作作業でした。

製作中はアトリエにも何度も足を運び、作業工程を確認しながら進めてきましたが、

納品直前に作り手の方から、まだ完成に納得いかないので、納期をのばして欲しい、、と。

腐食は日々変化していくので、

最も良い段階で腐食を止めるコーティングを行う為。らしいです。

空間の中でかなり場を張っていて存在感ありありですが、自然に調和しています。

 

 

 

LIVE感満載 アートワークスのセッション、次回は2回目をお知らせします。

 

 

 

大浦比呂志(ネイチャー・デコール主宰)

 

 

 

 

「ネイチャー・デコールで建てる二度目の家!」

11.ネイチャー・デコール04.ナチュラルスタイル09.NDのオーナーさん20.『ネイチャー・デコールで建てる二度目の家』

 

皆さん こんにちは

ネイチャー・デコールの大浦比呂志です。

 

いままで何件もの家をデザインしてきましたが、

同じオーナーさんの家を二度作る、というのはこれが初めてのケースです。

そんな、ありがたく貴重なお声かけをいただき、

本日二度目の家創りのプレゼンテーションを行って参りました〜

 

そもそもそのオーナーさんとのはじめての家創りは5年前に設計をはじめ、

その計画で新しい家が出来、そこで暮らしはじめて4年の歳月が流れました。

そう、まだ築4年目にして二軒目の家を建てられる、というなんとも贅沢なお話。

 

はじめての家には愛着がいっぱいで、とても大切にされていましたが、

今回急遽、ご実家の母屋の隣の土地に引っ越しをされることとなり、

泣く泣く愛着のある家ともお別れし、新しい家を計画する、そんな流れから

この動きが出てきた次第です。

 

4年も経つと、育ち盛りの子供も大きくなり、また新しい家族が加わったり、

家にいる時間も、そこでの過ごし方にも若干の変化が出てくるものです。

そこで今回の二度目の家創りでは、5年前に作っていただいた、家創りのオーダーシートを

お互いに見直すことからはじめました。

その頃のコンセプトや家族の価値観、プライオリティと、今を比べてどうか?

オーダーシートに連ねた、「自分たちはこうしたい!」

が実際に今までの家では実現出来たのか?

そして、それは暮らしてみて自分たちファミリーに必要な事だったのか?

そんな感じで、過去を振り返り、いまの家での生活と比べてみること、

更に自分たちの価値観の確認とそれを昇華させることが

今回の新しい家では大きなポイントとなります。

 

 

5年前にいただいたオーダーシート。

実に端的でわかりやすい表現で伝えてもらったことに、その時も感心しました。

 

和.1

こんなキーワードを連ねた、自分たちが好きなこと、大切にしてること。

家創りのコンセプトの骨格になる部分です。

このあたりは大きく変わって居らず、むしろこれらが今の家のDNAとして、

これからも不同なエレメントであることが確認できました。

 

 

 

 

 

和.2

そして、奥さんの「新しい家では、こんな事をしたい〜」の吹き出し。

その吹き出しの脇に、実際できた、出来ない、

もっとなんとかしたいなど書いて頂きましたが、

ほぼほぼ実現出来た!と聞けたときは本当に嬉しかったな〜

 

 

 

 

 

和.3

そしてこれも一目瞭然でとてもわかりやすい、プライオリティバランス。

実に伝達能力に長けているな〜 と感心させられます。

ただそれ以上に、4年5年経ってもファミリーの家創りに対するコンセプトが

ブレないことになにより感心させられました。

新たに加筆されたオーダーシートを見て

一過性のトレンドに流されない、一本通った芯がしっかり感じとれます。

 

こんなことが一番デザイナー心に火を付けてしまうんですね〜

更に前よりも、もっともっと良い空間を創っていこう!と。

 

 

 

 

そして、パワーアップした二度目の家の提案がこんな感じ。

ほんの一部ですが少しだけ、、、

 

 

和.4

 

和.5

 

和.6

13.ガーデン計画-1

 

裸足が一番似合い、コージーでナチュラルで、過ごしやすい。

そして家族みんながワクワクするような、、

これ、ネイチャー・デコールのキーワードなんですね〜

そう、もう何十年も変わらないキーワード。

 

そんな訳で、THE NATURE DECOR!な家の提案が出来ました。

 

 

「ネイチャー・デコールで建てる二度目の家」

またこのブログから進捗を引き続き、お知らせさせていただきます。

 

 

大浦比呂志(ネイチャー・デコール主宰)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちょっと、耳寄りなお話し」

11.ネイチャー・デコール20.『ボタニカル・ライフ』

皆さん こんにちは

ネイチャー・デコールの大浦比呂志です。

 

今日はちょっと耳寄りなお話しを。

 

テレビコマーシャルや企業の雑誌の広告、対談番組の背景や通信販売のシーン、

ミュージシャンのプロモーションビデオ、場合によってはテレビや映画のワンシーン。

そんな様々なシーンのひとこまとしてネイチャー・デコールの家が活躍しています。

 

過去の事例でも、皆が知っているブランドショップや

TVコマーシャルで目にするメーカーなど、

そんな流れで、自分の家にあのタレントさんやモデルさんがやってきた!

なんていう話しもよく聞きます。

そしてなんと言っても、建てたお家がお金を生んでくれる。

事前にコーディネート会社との、撮影使用料の取り決めや規約事項をしっかり結んでから

行われるため、ちょっとした副収入も。

 

そもそも、どんなコマーシャルでも一般的にはわざわざその為にセットを作ったり、

撮影専門のハウススタジオで行われたり、と作られた世界な訳ですが、

それを、リアルな生活のあるオシャレな一軒家で行う。

カメラを透しても映像を透しても、そこには本物か作りものかは明確に分かるはずです。

 

勿論、空間の広さや天井高さの制約、電気容量の問題、近隣への配慮等々

オシャレであればどんな家でもOKという訳にはいかないのですが、

ニッチなマーケットとして、こだわりの自宅を使ったハウススタジオ事業

これは、面白い動きであると思います。

 

このコーディネート会社は僕の友人でもある、「The home」 という会社です。

 

建てた家が、こんな形に発展していくネイチャー・デコールの家、

やはりこだわりは大切ですね!

 

 

 

以下は、コーディネート会社「The home」のフェイスブックでのインフォメーションです。

 

ご興味のある方は、大浦までご一報ください!

 

 

 

能見台にある一軒家 ハウススタジオの特徴とは

京急線能見台駅徒歩15分くらいにある一軒家(個人邸)のハウススタジオ。

こちらのスタジオは駐車スペースが広いので、車関連や外構関連の撮影の問い合わせが多いのが特徴です。
最近の戸建て住宅は駐車場2台分も珍しくはないですが、こちらはサイズの大きな車(バンタイプ、ワゴン車)を置いてもまだ余裕が有ります。縦横詰めれば3台はいけるのか・・
日本車、輸入車どちらも相応しいですが30代から40代の少し良い暮らしをしている家族をイメージした問い合わせが目立ちます。

スタジオ.1

 

 

 

過去のロケハンや撮影を通して学んだことは玄関ドアから駐車場への距離が大切だということ。
玄関ドアから車両までの距離が短いと狭い印象を与え優雅さに欠けます。逆に遠すぎるとひとつの背景に収まらず間延びします。

スタジオ.2

 

 

室内での撮影も家族を対象とした問合せが多いです。
壁は左官材で全てのコーナーをR加工しているので優しい柔らかな感じが全体的に漂います。。
床は石張りやフローリングやモルタルなど様々な素材で構成されてますが、同系色を使っているので繋がりと広がりを感じます。

スタジオ.3

 

 

スタジオとしては決して広くは無いですが、この質感と背景は一般のハウススタジオではなかなかお目にかかることは出来ないかと。
因みにこの写真からは見えないですがリビングの隣にグリーンルームがあり可愛い多肉植物などが勢揃いしています。
家具はもちろんのこと、観葉植物は現地調達がおススメです。

 

改めてこの住宅をデザインされた方とスタジオ契約されたオーナーさんに感謝します。

 

 

Thehomeでは一般の方からのスタジオ登録を常時受け付けしています。
注意事項をよくお読みになり「我こそは!」という方は一度お問い合わせください。
https://thehome.jp/post/

 

厳選した一軒家を掲載したハウススタジオをご紹介

 

The home. とは

撮影専用のハウススタジオではなく、実際に家族が暮らしている個人住宅を厳選して公開しています。
東京にも多くの魅力的なハウススタジオはたくさん存在しますが、The homeでは生活感の漂うリアルなロケ地をひたすら追求しています。
撮影用に作られた一軒家のスタジオにも負けない素敵な個性的な住宅をどうぞご覧ください。
サイト運営管理、スタジオ発掘、スケジュール調整、現場マネージメント、制作会社からの料金回収までThe homeスタッフが一括対応致します。
質の高いロケ地を提供する一方で少しでも日本の住宅に対する付加価値を高められるようこのサービスの運営・提供に努めます。

「祝上棟!アトリエ併用ペット共生住宅」

00.現場20.『仕事場併用のペット共生住宅』20.『アトリエ併用のペット共生住宅』

 

皆さん こんにちは

ネイチャー・デコールの大浦比呂志です。

 

先日は柏市で上棟式が行われました。

 

ご夫婦と3匹のネコの居るペット共生住宅になります。

家創りのスタートはいつものように、細かな「家つくりカルテ」を書いてもらい、

色々な好きな画像を用意してもらうところから、設計がはじまります。

 

このお宅で特に印象的だった事が、各部屋ごとの希望の後に、必ず

ご夫婦の「こうやって過ごしたい」という項目が用意されていて、

リビングでもダイニングでもそこでやりたいことや、

細かな生活シーンのディティールをイメージされていたことです。

そして言葉だけでなくビジュアルでもしっかり伝わる様にまとめてくれていました。

 

すでにこうしたい!ということが明確に整理されていて、とても感心させられました。

そして、真剣に家創りと向き合い、それを楽しんでいるご様子が覗えました。

 

 

 

松本.1

 

スケッチ-6(アトリエ)

そんな生活のディテールの中で大切になってくるのが、奥さんのアトリエ。

自宅で皮革小物のデザイン、制作、販売をされていて、

そのアトリエ空間にはとてもこだわりをもたれていました。

要望から、出来上がったデザインがこんな部屋になります。

 

 

 

 

スケッチ-5(Sunroom)

そして、グリーンやガーデンで緑に囲まれて暮らしたい、という事から、

リビングと繋がり、庭にも繋がる中間ゾーンにサンルームを設けました。

「天気の良い日はサンルームでネコに日向ぼっこをさせてあげたい、

休みの日は、植物と風を感じながら、イスに座ってのんびりお茶をしたり、

夕涼みで一服したり、お酒を飲んだりしたい」

 

なんか、このデザインからも生活の一コマが見えてきますね〜

 

 

 

 

 

松本.3

 

松本.4

 

松本.2

長〜い下屋が特徴の外観デザインですが、

しっかりとした、骨組みが表れ、いつもの信頼おける棟梁がこれからこの家を

形にしていってくれます。

 

 

家創りは、一生一度の大きなイベント!

絶対に、楽しんだもの勝ちです!

自分たち家族の将来の生活シーンをイメージしながら、ワクワクして進めていければ、

家創りの半分は成功したようなものだと、最近よく感じます。

 

 

 

 

大浦比呂志(ネイチャー・デコール主宰)

 

 

 

 

 

「下町の小さなパン屋さん・2」

09.NDオーナーのライフスタイル09.NDのオーナーさん03.自宅がお店20.『下町の小さなパン屋さん』

 

皆さん こんにちは

ネイチャー・デコールの大浦比呂志です。

 

この秋のオープンの予定で進めている「下町の小さなパン屋さん」が諸々の調整があり、

年内完成〜その後の準備期間を経て、来年1月のオープンへと延期になりました。

これから仕上げ工事に突入、そんな状況です。

 

今回は少しだけそのお店の概要をお知らせします。

以前もこのブログでお話ししましたが、小さなパン屋さんのオーナーさんは、

ネイチャー・デコールで10年前にご自宅を建てられた方で、その自宅の敷地の一角に

念願だった自分だけで出来る小さなパン屋さんを作る、そんな流れで

またまた、「住・職に渡ってお手伝いシリーズ」というありがたいお話しをいただきました。

 

小さなパン屋さんといっても、厨房には本格的なパン焼きオーブンも導入し、

メニューを絞り込んで、しっかりとした美味しいパンを提供したい!と、

日々、準備を重ねております。

 

 

山口様パン屋さん外観提案

そんな、お店のファサードは沢山の緑の囲まれ、外のテラスにも人だまりが出来るように

大きなデッキスペースを設けました。

軒を出さないシンプルでモダンな箱のような建物ですが、外壁にはレッドシダーの板貼りと

フロント部分はゴツゴツした白漆喰、ブルーグレーをポイントカラーに

優しい素材イメージで 少し、レトロで懐かしい感じも出しています。

 

 

 

 

山口様パン屋さん内観提案

基本は店頭での販売ですが、その脇には多目的な小さなBARカウンターを設けています。

ここはオーナーのお楽しみスペースで、色々な使い方を企んでいるようです。

 

 

 

下町.1

ロゴも決まり、販促ツールのデザインも着々と固まってきました。

とにかく力の入らない、緩〜いイメージでデザインして欲しい、という意向から

手書きのような温かいマークになりました。

 

このロゴや販促ツールをデザインしてもらってるのも、

ネイチャー・デコールの家のOBの方で、家創りを通してネイチャー・デコールのOB同士が

こんなかたちで繋がって仕事出来るのも、本当に嬉しい限りですね。

 

 

 

 

 

 

下町.2

 

下町.3

 

下町.4

 

さてさて、仕上がりもこれからどんどん形になっていきます。

進捗はまたこちらからお知らせします〜

 

大浦比呂志(ネイチャー・デコール主宰)