09.想うこと

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「坪単価って…言うけれど」

09.想うこと06.コスト

 

この仕事をしていると、必ずはじめの頃に聞かれるのが

「坪単価はだいたいどんな感じですか?」…といったニュアンスの話。

 

もちろん、予算に制限の無い仕事なんて無いわけだから、先の計画をしていく目安として、

希望の大きさ(坪数)に基本となる坪単価を掛けて、総額の予算感を掴む。

これはよくわかります、

ただ総額を掴むときに坪単価から考えていって良いものかどうか?

 

よく初期段階で説明させて頂くのですが、「坪単価」の基準が各会社によって様々で、

一定の基準で話していかないと本当にそれが安いのか高いのか、

なかなかはじめて家を建てる人には分かりにくいものです。

特にモデルプランやスペックがある程度決まっているハウスメーカーの家と比べて、

注文住宅のようにすべてオーダーメード出来る家となると、

それこそ、住宅性能、住宅設備、仕上げ材、ディテール、デザイン、

家に関わるすべてのものを自由自在に自分の好みで組み合わせていくことが出来ますので、

それを坪単価に置き換えていくと、とてつもないモノになってしまいます。

 

そこでネイチャー・デコールでは、オーナーさんから

大切な予算の話をたずねられた場合、こう聞き返しています。

「今回の計画にどれだけの予算をお考えですか?」

私たち設計者の大切な仕事のひとつに、「コストプラニング」というものがあります。

いくら、オーナーをうならせるような素晴らしいプランの提案が出来たとしても、

それが、オーナーの予算を遙かに超えてしまい「絵に描いた餅」になってしまっては、

これは全く意味の無いものです。

オーナーから、あらかじめギリギリまでご用意出来る予算をしっかり確認して、

その予算の中で、オーナーの求めるものを最大限に引き出し、ポテンシャルの高いデザインを生み出していく事が

デザイナーとしての大切な役割だと私は考えています。

時に、施工会社を交えての折衝も私たちの仕事のひとつです。

 

ネイチャー・デコールが提案する住まいは、箱としての側(建築)だけでなく、

そこにインテリアコーディネート、ガーデンデザイン、に至るまで一貫したコンセプトで

はじめてのプレゼンテーションの時に全てを広げてお見せするようにしています。

建築は建築家、インテリアはインテリアコーディネーター、ガーデンはガーデナーという

分業制での仕事では、オーナーが本当に求める統一した「世界観」が表現出来ません。

細かなヒヤリングやオーナーがうまく表現出来ないニュアンスも踏まえて、

総合的にまとめあげていくのがとても大切です。

 

そこで坪単価?ということで言ってしまうと、ネイチャー・デコールの場合は、

その中に造り付けの家具や演出照明、インテリア、ガーデン、等

空間を構成するものすべてが入ってしまうため、

「坪単価◯◯円で出来る家!」と比べると、とても高いモノに写ってしまいます。

一般的には、「別途」とか「後工事」となるものもすべて計画の一環として

それらの予算も合わせてトータルで考えていく。

オーナーさんがネイチャー・デコールにデザインをオーダーして頂く時に重要なこと、
それは、

1.家創りに掛けれる予算を駆け引き無く、明確に伝えていく。

*これは出来るだけ細かい方が良いでしょう、決して無駄使いすることなく

与えられた予算を生かし切っていきます。

…とは言っても、はじめての大きな買い物。
どれだけの予算を掛ければなにが出来るのか? 正直なかなかわからないですよね。
そんな時は、まずは全体的なご要望をお伺いした上で、過去の事例をもとに掛かりそうな予算を巾をもってお話します。
2.何に重きをおいていくか、プライオリティを明確にする。

*なかなか自分ではプライオリティの整理が付かない場合もありますので、

ここは細かなヒヤリングの中でこちら側がつかみ取っていきます。

3.一から創り上げていく注文住宅では、ひとつオーダーが増えれば金額も変わっていくもの、

設計期間中も常に予算管理をしながら設計を進めて参りますが、最終予算を踏まえた判断は
オーナーさん自身となります。
*そこは、私たちがしっかりリードしながら進めて参ります。 

「坪単価」という建築業界の一般的概念から視点を変えた予算の立て方。

このような点を意識しながら進めていく家創りは、予算の大小に関わらず

必ずやどこにもない「自分仕様の家」になっていくことでしょう。

「自分仕様の家」…というよりも、

「自分たち家族の人生のステージとなる生活の場」、をオーダーメイドで創り上げる

と考えると、それはとても価値のあることではないでしょうか。

 

「Mi Casa es Su Casa」

04.サンタフェスタイル09.大浦比呂志 LIFE11.ネイチャー・デコール09.想うこと

 

「Mi Casa es Su Casa」スペイン語で

「私の家はあなたの家
    どうぞ 自宅に居る様にお寛ぎ下さい」
そんな意味があります。
自分の好きな言葉のひとつで、
我が家の入口のタイルや、会社のパンフレットのコピーなどでも使っている言葉です。
そもそも、この言葉との出会いは、18年くらい前に、はじめて憧れの地
「Santa Fe」に行った時が始まりです。
カラフルな手焼きタイルを扱っている、
Santa Feのダウンタウンのタイル屋さんで、自宅が出来たら是非使ってみたい、と思えるようなコピーの入ったタイル。
これが今でも我が家の入口に埋め込まれたタイルです。
そのお店のオーナーにそのコピーの意味を聞いてみたところ、
まさに自分がデザインする家の為にある様な言葉だ!と興奮しながら、何枚か同じタイルをお土産に買って来たのを思い出します。
憧れの地 Santa Feが引き合わせてくれた
言葉だと言っても過言ではないでしょう。
そして、設計したオーナーのお宅にも、
この様なかたちで使われております。
これからも、大切にしたい、
ネイチャー・デコール Wordのひとつです。

「我が家の年輪」

09.大浦比呂志 LIFE09.想うこと

 

今年もまた年輪が刻まれました。

 

「バカラコレクション」
これは、自分で選んで集めているものでは無く、毎年の記念日に
奥さんからのプレゼントで 、ひとつずつ集まってきたものです。

 

もうそろそろ20個近くなりそうです。。(汗)

トップ
我が家のHOME BARに並べてみました。

お~ 圧巻!

毎年の思い出と共に、我が家の年輪のように刻まれています。

 

写真 1
2
そして今年は繊細なカットがとても綺麗な「ナンシー」という
タイプのグラスをプレゼントされ、コレクションに新たに加わりました。

 

「ナンシー」の名前の由来は、バカラの工場が建てられた
ロレーヌ地方の都市の名前であります。
パリから約40km東にあるナンシー市。
そのバカラ村にガラス工場を作ったのが始まりでした。

 

はじまりの場所、それがNancy(ナンシー)。らしいです。

 

もしや、これは初心に帰れ…という遠巻きなメッセージ付きか?(笑)

 

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4
カットや柄も様々で光をあてるとまた綺麗です。

 

最近は氷を入れてシングルモルトやバーボンをやることは少なく、
もっぱらハイボールばかりなのですが、、
たまには、グラスを選んでスローに一杯やるのも良いものですね。

 

今、この「バカラコレクション」が綺麗に納まる、
オリジナルのグラスケースをBARカウンターの上にデザインしてみたくなっています。

ラスト

こんな感じに、昨年出版した、自分の本「MIND MAP」

にも、大浦家では欠かせない、大切なモノや生活の一部を他にも紹介しております。

 

「若干27歳でデザインしたCLUB 我ながらイケてるぜ!」

02.古材06.家創りのヒント12.ショップデザイン09.想うこと

 

私の空間デザインのスタートは様々なショップデザインからはじまりました。

若干27歳の頃にデザインしたCLUB
こんな店で遊びたい! こんな店に彼女を連れて行きたい!
そんな思いのまま、その時期一番自分が行きたい店をデザインしたのがこのCLUB。

今、見てもその頃の熱いパワーが伝わってきそうなこのお店。
我ながらイケてるぜ! …と自画自賛からはじまりました。

なんと今から27年前の古ーい話ですね。
バブルの時代感も満載です。

このお店は、当時雑誌POPEYE 年間クラブオブイヤーの第三位に選ばれた
人気のCLUBでした。
お店のコンセプトは、「女の子を口説けるお店」
今思うとなんかバカバカしいが、当時の必死さも伝わってきます。(笑)

そのお店の写真を振り返り、今の住宅デザインにもつながるエッセンスを
解説していきます。

写真 4
雑居ビルの地下2階にあったこのお店。

エレベーターを下りるとあえて天井を低めに設定したレンガのアプローチ。
上からの照明を抑えて、床からのアッパーライトで浮かび上がらせ、
不安な暗く長いアプローチを歩くと、スチールの重いドアがあります。
そこがこのお店の入口。
期待感と不安感を演出したこのアプローチ、
彼女の手を引いて入っていくわけです。

そしてこの重いドアを開けると、いきなり下から強烈な光にあおられ、
一瞬その光の強さに驚いてしまう…という仕掛けを用意しました。

もうすでに、ワクワク感満載ですね。

写真 1
お店に入るとこんな全景です。

使われなくなった廃墟の様な古い倉庫を、改装して出来上がったイメージ。
壁にはその時代の古いレンガ、そして何故か朽ち果てたギリシャ様式の柱、
壊れた壁のレンガからは中世のフレスコ画が…
天井からはゴージャスで巨大なシャンデリアが2灯。

当時、こんなシャンデリア見つけるのが大変だった~

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スチール黒皮サンダー仕上げの長いアールのBARカウンター

床はモルタル仕上げ

古いモノと新しいモノを融合させながら、オリジナルの製作品を加えていくのは
この頃からの自分のデザイン手法のひとつでした。

このスケルトン天井からの布使いがなんか時代っぽくて古い感じがしますが。。(汗)

このカウンターでは当時、色々なドラマが展開されたな!

写真 2
錆び鉄板にお店のロゴをくり抜き、そこにテクスチャーが浮かび上がるように
狭角のスポットライトのラインを付けてます。

ブルーのグラスケースの光がまた色っぽい。

写真 3
この壁も、なかなか廃墟感でてないですか?

もともとあった壁を壊したら、そこからなんと中世のフレスコ画が…なんて
いったい当時はなにを考えていたんでしょう。(笑)

このお店のコンセプト「女の子を口説けるお店」というように
インテリアデザインにからめて色々な仕掛けを落とし込みました。
また、オペーレーションの形態も提案しました。
具体的には、
1.歩く人と目線が会うように入口付近の席は全てハイテーブル&ハイチェアー
客席にも段差を付けて歩く人とテーブルの人とが目を合わせられるようにすること。
2.コップをもってどこの席にも移動出来る様に、テーブル会計ではなく
キャッシュオンデリバリーであること。
声を掛けやすいシチュエーションをつくりました。
3.あえて照度を変えて、親密に話せる暗闇と明るいところをつくり、
話の展開で場所を移動出来る。
4.入口付近にVIP席のような重厚なソファセットを置いて、そこにはいつも優先的に
綺麗な女性を…. 男性客はそれを目当てにまた来てしまいたくなります。
VIP席は奥でコソコソと、という当時のディスコのお決まりを壊しました。
5.DJブースを設け、彼女の好きな曲をいつでもリクエスト出来る、
当時はレコード盤に針を落としてました。

等々、様々な仕掛けと仕込みを、デザインにマッチングさせていきました。

多分、こんなアプローチから住宅をデザインしていく…なんて
自分くらいなものなんだろうな~ 異端といえば異端です。(笑)

ワクワクとした期待感、サプライズ、ストーリー性のある空間、
段差によるエリア分け、明るいところと暗いところ、
古いモノと新しいモノ、オリジナルな創作品、

これらは、今も住空間デザインに生きている共通したエッセンスです。

そして、「感じるデザイン!」 Dont think FEEL!
これは、かたちから創り上げるものではなく、人の内面の心理的なものから
創り上げるデザインということで、今に繋がるコンセプトになっているようです。

 

「犬との共生住宅 そのココロは?」

06.家創りのヒント09.大浦比呂志 LIFE03.ペットと暮らす09.想うこと

 

ペット共生住宅はなかなか一言では語れず、その回答も千差万別ですね。

最近ではハード面においても、「ペットに優しい」などのふれこみで、様々な住宅建材が出ています。
でもそれらほとんどが、ペットには良いが、いまひとつデザイン性が悪いとか、
一般ユースでは使い勝手に難ありとかで、人と適合させていくのは、なかなか難しいものばかりです。
我が家でも、2頭のラブラドールレトリバーが居て、もう何年もペットというより、パートナードッグとして欠かせない存在になってます。
そんな自身の経験から、思うことは、
「人にとって快適な空間は結果、ペットにも良い」という事。
特に犬というのは、人間のエネルギーを敏感に感じながら生きていて、
なんかイライラしている、なんか気持ちがワクワクしている、と言った人の発するエネルギーを人間以上に感じとれる能力が備わっている様です。
そんな事から、家主が快適で居れる空間こそが、パートナーである犬にとっても
快適な空間であると、私は思っています。
これは、うちの犬がまだパピーの頃、
あらゆる家の中の木部を甘噛みしていた時期のもので、階段の一段目に残るその跡です。
初めの頃はいちいち目くじらたてて気にしていたものですが、今となっては
もう何年も連れ添ってきたパートナーの
思い出として、そんな傷跡さえ愛おしく思えてくるものですね。
人もペットも心地よく居れる空間こそが、本当に望ましい「ペット共生住宅」
と言えるんだと思います。