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「初期の提案から完成するまで。。」

00.現場12.リノベーション20.『海外のドラマをヒントに』の家

栃木県、小山市で進めてきたリノベーションもようやく、昨日施主検査を
終え、お引き渡しとなりました。

今回、オーナーさんから渡されたテーマが、NYを舞台にした海外ドラマ「ホワイトカラー」。
その主人公「ニールの部屋」をイメージして欲しい、というもの。

連想されるイメージとしては、天窓、大きな書棚、そして暖炉を中心に、
落ち着いた色調でどこかNYのスノッブ感漂う感じ、
そんなものをエッセンスに内装デザインしていきました。

ネイチャー・デコールでは、初期提案でオーナーさんへのイメージの伝達方法として
デザインスケッチで魅せていきます。

今回は、初期提案がどのようなかたちで完成に至ったかをを解説させていただきます。

1.ビフォー:初期提案でのリビングイメージ

サンルーム

1.アフター:完成後のリビング
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サンルームを新たに増築して、ここから暗かったリビングに光を取り込みました。
古材を使用しながらもモダンなイメージの暖炉(ガスストーブ)が部屋の中心です。
そして、天井を取り壊し、吹き抜けを設けて、そこに突き抜けていくような
大きな書棚を作りました。
白いドアの、モールディングなど細かなディティールですが、「ニールの部屋」から
イメージを繋げてます。

2.ビフォー:初期提案でのリビングイメージ.その.2
全景

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グレーのブリックの壁に、古材で製作したハンガードア。
床のヘリンボーンもこの部屋では、落ち着いた印象に見えます。

3.ビフォー:初期提案でのダイニングルームのイメージ
修正

3.アフター:完成後のダイニングルーム
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このゾーンも初期提案のスケッチのまま仕上がってます。

ここは、もともとは独立した閉鎖的なキッチンでした。
今回のリノベーションではダイニングとキッチンの仕切りにガラスパーテーションを
設け、光を取り込むと共に、キッチンとダイニングでの
コミニュケーションをはかりやすくしました。

4.ビフォー:初期提案でのエントランスホールイメージ
エントランス

4.アフター:完成後のエントランスホール
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シューズストックの仕上げを提案時のものより、
質感のある古材を使い、よりハード目の印象に変えました。

ここでも、オリジナルのアイアン照明、アイアンの手すり、
ハンガードアと、オリジナル感あふれるアイテムがエントランスホールで
印象付けます。

5.ビフォー:初期提案でのバスルーム回りのイメージ
水廻り

5.アフター:完成後のバスルーム
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新しい和モダンのバスルームで既存の坪庭をうまく生かすことが出来ました。

はじめのスケッチから提案しているとおり、どうしてもここでは、レインシャワーを
取り
入れて欲しかったのです。これ、正解!

6.ビフォー:2階ファミリールームのイメージ
2階書棚

6.アフター:完成後の2階ファミリールーム
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1階から吹き抜けを貫通した、大きな書棚を2階のファミリールームから見た画像です。

ここは、家族皆で本を読んだり、宿題をしたり、勉強や趣味の本に没頭できるような
ライブラリー的なファミリールームです。

こんな感じで、一枚のイメージデザインスケッチから家がその台本に沿って
出来上がっていくわけです。
詳細に寸法を記した、設計図面も勿論大切ですが、
構想段階の「熱」をディティールで伝えていくためには、こういったスケッチが
より効果的なんです。
おもしろいもので、はじめの構想とはいえ、その中に描かれた、
「素材」「照明」「設備機器」「インテリアの家具」等々ほとんど、そのイメージから
外れていくことはなく、初期の思いのままに出来上がっていくのが、
ネイチャー・デコールの家なんですね。
そしてまた、このスケッチを具現化するための、
現場での細かなデザイン監理というものも、とても大切になってきます。

また、インテリアがととのい、この家の台本(コンセプト)の通り完成した姿を
竣工写真でお知らせしますね。

わんぱく小僧

さあ、新しいこの家(家族のステージ)で、早速わんぱく小僧達が
飛び回っています。

この家で、どんなことを感じ、成長していくんでしょうかね~

いつも、こんなことが一番の楽しみなんです。

 

「地鎮祭もいろいろ」

00.現場20.『ワンニャン・ライフ』

暖かい晴天に恵まれた、大安の今日

東京西部の小平市で地鎮祭が行われました。
色々な地鎮祭に立ち合ってきましたが、
今日はオーナーさんの手配により「高野山」から来て頂きました。
略式では無い、昔ながらのしきたりによるものらしく、前準備から始めて、
なんと3時間以上の式でした。
敷地の四方に竹を立て、結界をはっていきます。
土地をしっかりと清め、ご挨拶をして、
いよいよ建物に着手。
このお宅の進捗もまたブログで紹介していきます。

「家は一生のうちに三度建てねば…と言うけれど」

09.想うこと20.『三度目の家物語』

今 設計中の「平塚の家」もいよいよ大詰めで、今日はマテリアル提案の打合せ。

いつもの通り、床、壁、天井や什器、造作家具などに使用するマテリアルやカットサンプルを実際、手にとって見てもらいながら、各部屋ごとに説明をしていきます。
今回の計画は、平屋建てで延べ床面積70坪強の、ゆったりとした伸びのある家。。また、大きな中庭と水盤のあるセカンドガーデンなど、外構&ガーデンにもこだわりのある、見所満載な建築になりそうです。
人生を共に長く過ごされたご夫婦が住まわれるこの家、
お二人にとっては、まさに三軒目となる、注文住宅です。
今度こそ、「終の住処」となる、自分たちに本当にフィットした、住み心地の良い家を計画して欲しい、と言った熱いご要望に溢れる家です。
「家は一生のうちに三度建てねば…」
とは言うけれど、実際はなかなかその様に実現できる人なんて居ないのも現実。
後悔の無い家にするためにも、
その家族ごとの細かな要望やライフスタイル、生活サイクルの変化、価値観のプライオリティ、そしてなにより新しい家ではどんな暮らしをしたいか等々のソフト面の細かなヒヤリングが必要になってきます。
どうしても、わかりやすい住宅の性能や構造、スペック、見た目のデザイン性や素材などに目が行きがちですが、家を建てる時は、その家族の価値観を見つめ直し、再確認していく良い機会なんです。
着せられた家では無く、本当に自分にフィットした家と言うのは、その家族の内面をよく見出していかないと、実現しないものなんだと思います。
そこにしっかりと時間を割き、家族間でもガチに正面向いて整理していくことで、一生に一度の後悔のない自分たちの家が出来るのでしょう。
世界的にも著名な建築家が設計した芸術的に美しい建築、二軒目の家。
確かに  建築、、しちゃってますよね!
さて、この家を超える三軒目の
「終の住処」が今回の私達のテーマです。
それは、「美しい建築」では無く、「血の通った家」
少々ハードルは高いですが、いつも通りのネイチャー・デコール的アプローチで、
間違いなく、後悔の無い家を創っていきます!
家は一生のうちに三度建てねば ??

「階段の落下防止に、コレ!おすすめです」

06.家創りのヒント05.階段20.『TOKYO LOFT STYLE』の家

以前からよく設計し終わったあとに、オーナーさんに聞かれることがあります。

それは、デザイン性の良い階段や手すりをデザインしたものの、

やはり子供が小さなうちは危険なので、せめてその間だけでも、なにか対処出来ませんかね、、

確かに自分でもそこまで考えて提案できてなかったので、正直困ってしまった、
そんなケースがありました。
家が完成してから子供ができ、そういった生活サイクルに合わせた提案というものは、

設計者としても、とても重要な事ですね。

そこで、これはオーナーさんが自ら時間と手間をかけて実際に行った
「手すり落下防止用ネット」のビフォーアフターです。
まずはビフォー
こんな感じで、オシャレなライフスタイルを行っていました。
設計段階では、この二階から、正面の大きな白壁にプロジェクターで

投影した映画を観たりするために、抜けの良い手すりは必須でした。

そしてアフター
ネットを装着後。
ほとんどネットの違和感も無く、ピーンと綺麗にネットが張られています。
ネット自体もかなり丈夫で、子供が触れても大丈夫、との事です。
子供がまだ小さいうちだけの、一時的なものと考えれば、美観的にも気になりませんね。
そして、たるませない様に、ぴったり寸法で張っていくのがポイントの様ですが、

ロープで固定していくので、手すりに傷を付けない、と言うのが良いですね!

詳しい取付け方法はこちらから→http://crossmodelife.com/2014/02/01/5142/
美意識の高いオーナーさん、
決して生活感を出さず、空間を演出している、こだわりを感じますね ^_^
オーナーの「Kさん」貴重な情報提供を
ありがとうございます!
最後に、、、
こんなケースのデザインの場合は、
まだ対策が見えてません、(汗)
どなたか、なにか良いアイデアがあれば、教えてください!

「リビングを広く見せるための7つの設計手法」

06.家創りのヒント05.リビング05.高天井07.窓

 

部屋はゆとりを持って計画したいもの。

 

そこで、少しでも部屋が広く見える、広く感じられるための、7つのポイントと設計手法を僕の自宅のリビングで具体的な例をもとにお話ししていきます。
1.視線を外に繋げていく。





部屋を室内空間だけに留めておかず、ピクチャーウインドや大きなドアなどにより、視線が外にも繋がるようにする。
その際に、床の素材なども内外で合わせる事で、一体感が出てきます。
…それにしても、このニコルの姿勢は困ったものだ。。。
2.床面積プラス容積で広がりを
吹抜けです。
一般天井高の2500㎜前後に比べて、この縦への開放性は想像以上に広がりを感じさせます。ただし注意したいのは、ただ吹抜けが高ければ良いというものではありません。その空間にあった程よい高さをしっかり計画していかないと、かえって落ち着かない…という事にもなりかねません。
3.出窓効果
そのままフラットな壁に取付く窓に比べて、250㎜程度の出窓を作ることで、印象はかなり違います。それにより空間にも立体感が生まれてきます。
どうしても、そこまでの寸法が確保出来無い、という場合でも壁一枚分の出窓があることで、広がりが生まれます。
4.部屋を仕切らず繋がりをもたせる
部屋を仕切るのは低い腰壁、そして床に段差を付けたり、床の素材を変えたり、部屋ごとの天井高を変えることで、家のゾーニング分けをします。
壁で仕切って部屋を分けずに、家全体に一体感をもたせて繋げて見せることで、
視線が奥に通り、視覚的に広く感じられます。
5.しっかりとした収納計画
はじめにしっかりとした収納計画をしておかないと、部屋はあっという間にもので溢れてしまいます。
どこになにを仕舞うか、適材適所に必要な収納をインテリアに合わせた造作家具でデザインしトータルバランスが図れれば、ストレスの無い暮らしができるでしょう。ものが溢れないスッキリした広い部屋は収納計画からはじまります。
6.インテリアグリーンの活用
適度なインテリアグリーンで息の抜けるスポットをつくることで、空間に広がりと潤いが加わる。
7.小物で雑音を出しすぎない
ディスプレイも引き算、間引くところから。
いくら好きなものでも、ごちゃごちゃと細かな飾り付けが多くなると、掃除も行き届かなくなってきます。
旅の思い出やお気に入りのディスプレイもテーマを決めて抑えていくことで、より一層引き立ち、部屋の演出ポイントとして広がりが生まれます。
実際、我が家のリビングは10帖そこそこの広さです。
けっして広いとは言えないリビングですが、来てくれた人は皆さん、「広いリビングですね!」と言っていただけます。
それは、細かな設計手法で物理的な帖数以上の、広がりを感じさせることが可能です。