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「全長4.6メートルのキッチン&ダイニングカウンター」

02.左官00.現場03.こだわりのキッチン05.キッチン03.眺望を取り込む20.『casa brooklyn』の家02.モールテックス

 

全長4.6メートルのキッチン&ダイニングカウンター、そしてその先には

大開口窓から遠くに富士山が!

 

一般のお家で全長4.6メートルのカウンターというのは、流石にボリューム感、

とインパクトがあります。なんと贅沢なスペースでしょう。

このお宅はクリスマスイブの日に引き渡しの

藤沢市片瀬の「casa brooklyn」の家。 本日施主検査が行われました。

 

キッチン.1

 

 

 

 

 

 

 

 

キッチン.2

カウンターは、最近お気に入りの素材「モールテックス」で仕上げました。

 

天板を仕上げていく過程です。

モールテックスは薄い塗り付けが可能で、接着性能が優れているため、

色々な下地に仕上げていく事が出来ます。

モルタルなどと比べて、クラックがおきない、というのも魅力です。

 

 

 

 

 

 

キッチン.3

天板には90㎜の厚みを見せボリューム感を出し、

それを木の化粧脚で支えています。

 

 

 

 

 

キッチン.4

モールテックスには耐水性があるため、シンクもカウンターと一体型で

つくりました。

メーカー側ではモールテックスだけでも大丈夫という話しでしたが、

使用頻度の高いシンクですので、一旦下地にFRP防水を

施してからの仕上げにしています。

 

 

 

 

 

 

キッチン.5

ダイニングテーブルとキッチンとでは必要な高さが変わってくるため、

キッチンスペースは180㎜の段差をつけて下げています。

 

カウンターの奥行きは900㎜あるため、

キッチンカウンター部分は両面から収納が使えます。

 

 

 

 

 

キッチン.6

毎日、こんな眺望を見ながら食事が出来るなんて素敵です。

 

相模湾に沈む夕日も、もの凄く綺麗に見えます。

なんか、長生き出来そう〜

 

 

 

 

○そしてこのカウンターキッチンの仕上がりはこんな感じに!(竣工後画像)

モール.1

 

モール.2

 

モール.3

 

モール.4

 

モール.5

 

 

 

 

 

「雑誌掲載のお知らせ」

20.『地中海の白い家』04.サンタフェスタイル11.メディア20.『サンタフェ・リノベーション』の家

 

新しい雑誌掲載のお知らせです。

 

12月に掲載された2 誌が発売されます。

 

はじめは、「Home&Decor」・今回は湘南の家の特集です。

雑誌.1

雑誌.3

雑誌.4

全面リノベーションを行った、鎌倉の「モダンサンタフェ」の家が紹介

されています。

湘南エリアにはのどかな自然環境を生かした家、

「海」というライフスタイルと密接な家など、個性的な家が多いですね〜

それぞれの設計事務所や住宅メーカーの特色の出た面白い特集になってます。

 

 

 

 

 

そしてもう一冊は、今年も扶桑社「住まいの設計」のMY HOME 100 選に

過去の事例が再掲載されました。

雑誌.2

再掲載のお宅は2013年に竣工の「地中海の白い家」

 

偶然にも2邸ともリノベーションの家でした。

 

そう考えると、今年もリノベーションの仕事が多かったように思います。

基礎や構造体、断熱を見直し強化しながら、使いやすい間取りや

今のライフスタイルに合わせたデザインへの再構築。

住み慣れた土地であっても、設計の手を加えリノベーションすることで、

生活自体が新たに生まれ変わる。

そんなお手伝いをこれからもやっていきたいと思います。

 

 

 

 

 

「12月・1月の顔」

05.玄関・アプローチ00.現場05.外観04.ブルックリンスタイル(ニューヨークスタイル)

 

12月、1月と慌ただしい竣工が近ずいてきている、

2つの家の顔が見えてきました。

 

デザインのスタイルも、オーナーの要望も違うこの二軒の家は

全く違う表情です。

 

 

 

ファサード.1

このお宅は、2017年1月に竣工予定の家。

緩やかな屋根がかかった平屋の家で、

イメージはアメリカ・ミッドセンチュリーのモダンデザインです。

 

 

 

 

 

 

ファサード.2

そして、この家は12月末に竣工の家。

黒いファサードがショップファサードの様な家ですが、

インテリアは「ブルックリンスタイル」というテーマで進めてきました。

 

顔が違えば内装(中身)も違う。

デザインも多様化の時代ですね。

 

 

 

 

 

「図面の中に表現しきれないモノって、、」

02.古材01.アイアン04.ロフト&SOHOスタイル02.左官02.タイル02.ブリック11.ネイチャー・デコール02.石20.『TOKYO LOFT STYLE』の家09.想うこと

 

家作りにおいても、ものを事前に目で見て納得して買う、、

それは、カタログだったり出来ているモノが展示されているショールーム

だったり、、それが多分世の中の一般的な家の売り方でもあり、しっかりした

モデルルームを持った、ハウスメーカーなどのやり方です。

 

ところが、ネイチャー・デコールの家には、図面の中の線や仕上げ表で

表現出来ないモノがとても多いのです。

実際のモノが、現物として事前に目にすることが出来ない、、

新規のお客さんにネイチャー・デコールの家の特徴を話すときのひとつに、

そんなことをよく口にしますが、それでは実際にそれってどういうモノなの?

という部分について、過去の事例から具体例をご紹介します。

 

図面の中で表現でないもの、光や影・空気感・など感覚的なものも含め

いくつかありますが、

その中でも、今回はネイチャー・デコールの家で最も特徴的な

「素材・マテリアル」についての話しをしていきます。

「素材」もカットサンプルや色見本で部位としての確認はして頂く事は

出来るのですが、それが空間の中に立ち上がってきて、

他の素材とどのように影響し合っていくかは、もはやイメージスケッチを

見ながら、頭の中で想像してもらう、という部分が必要になってきます。

 

今回の事例は、2011年完成の「TOKYO LOFT STYLE」の家。

僕の中での自信作の一邸です。

 

1.木の表現

描けない.木1

古材を使ったヘリンボーンの床

 

カットサンプルを並べて事前に確認してもらいますが、

古材の配置や色の濃淡、木目の感じや表面のプレーナーの処理で

表情はかなり変わってきます。

 

 

 

 

2.左官のテクスチャー

描けない左官.1

描けない左官.2

描けない左官.3

一番上は、室内の珪藻土のテクスチャー

真ん中は、外部左官のテクスチャー

一番下は、フランス漆喰アバナ

 

これらの素材は、A4サイズの仕上げサンプルで事前に確認頂き、

実際に現場で仕上げる時に再度立ち合いの上、テクスチャーを最終決定

していきます。

A4サイズのサンプル見本からこの左官のボリュームをイメージするのは、

やはり一般のお客さんには難しい様です。

 

 

 

 

3.石やタイルのバランス

描けない石.1

描けない石.2

描けない石.3

描けない石.4

どれも、ネイチャー・デコールの家ではおなじみの石やタイル、ブリック

 

ここでポイントになってくるのは、素材ひとつひとつに表情があるので、

それを大きな面に施工した場合の配置や色バランスです。

同じような色やかたちを近づけ過ぎないで適度にばらしていく。

目地の巾や色、そして目地の深さなどでも仕上がりの印象が変わります。

 

 

 

 

4.スチールの表情

描けない鉄.1

描けない鉄.2

描けない鉄.3

鉄の素地の「黒皮」の状態をどのように自然に見せていくか。

 

塗装の仕上げで色付けをしない鉄本来の「黒皮」の状態はとても良いもので

自然素材の家にも馴染みます。

ただ、素地がそのまま現しになると、鉄の黒い汚れやいずれ錆びてしまう、

そこで、使う場所場所で鉄の素地感を生かした、仕上げ方を変えていきます。

 

特に真ん中の写真の様なキッチンカウンターの上などは、光沢の出ない

ウレタンでコーティングしていくなど、気を使う場所です。

このような場所では、ウレタンを施してもいずれ色も落ちてきたりどんどん

変化をしますが、それも楽しめる包容力も必要ですね。

 

一番下の写真は外部で使用した場合。正直、鉄の素地感というのもからは

かけ離れてしまいましたが、ここはやはり外部なので錆びや耐久性を優先しての

選択で、全体的にはハンマートーンの塗装を施しました。

 

 

 

 

 

5.個々の素材を組み合わせていくと、、、

描けない組みあわせ.1

描けない組みあわせ.2

描けない組みあわせ.

それらのひとつひとつの部位を組み合わせていき、

このような空間が生まれていきます。

 

こうして見てもらうと、ネイチャー・デコールの家はひとつひとつの

素材の持ち味や特徴を吟味し、それを全体に組み合わせたときの

バランスを俯瞰でイメージしながら、積み上げていく。

そんな家の創り方になってきます。

 

確かに「家」とはとても高価なものです。

そんな高価なものなのに、モノを見て納得して決められない、、、

そこは勿論わかりますが、大切なのはモノ単体ではなく、

個の素材がオーナーの求める全体感にマッチした空間であり、

コーディネートのバランスとセンスです。

 

 

家創りのコンセプトを明確化し、

個対応でオーナーの求める独自の世界観を具現化していくためには、

カタログやモデルルームではわからないもの、見えてこないものが、

実は一番必要なのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

「フランス漆喰アバナの特徴と左官鏝の話」

02.左官00.現場20.『丘の上の家』

 

ネイチャー・デコールの家でよく使われる素材に「フランス漆喰アバナ」

という左官材があります。

見た目にも独特な柔らかい風合いで個人的にも好きな素材のひとつです。

 

過去の事例からその仕上がりの感じを見てもらいイメージしてください。

アバナ.1

一般の塗装やエージングでは表現出来ない、自然なモヤモヤ感。良いですよね〜

 

そして、アバナは見た目だけでなく、以下の様な特徴があります。

「漆喰と塗料の中間に位置する薄塗りの内装材です。

コテや刷毛、専用のスポンジを使って表情を作り仕上げることができ、さらに模様を造った後にステンレス鏝で軽く押えたり磨く事でマットながら落ち着いた光沢感のある仕上がりまで自由に表現できます。
フランス漆喰の持つ調湿・空気浄化などの性能はそのままで、他の漆喰材に比べ耐水性に優れ、仕上がった肌は非常に硬くなめらかで、水周りや店舗の壁にも最適です。

もう一つの特長は、フランスのルシオンから採掘された最高級の顔料を使用する事で生まれた独特の色の深みと表情、高耐候性に優れている漆喰です。
他の漆喰ではあまりない深みのあるブルーやグリーン、オークルなどの色を楽しめます。」 (メーカー セニデコより)

 

いままでは上記の写真の様な、オークルなど深みのある色味を好んで

アクセントウォールとしてきましたが、今回の現場では「真っ白」の壁の中に

このモヤモヤ感を表現したく、主要の壁面全体をアバナの白で仕上げています。

アバナ.2

まだ乾いていないので、グレーの壁に見えますが、これが乾くと

オフホワイトではなく、真っ白な壁となります。

すでに、鏝の跡で良い表情が出ていますね。

 

広い面に横から光が射し込んだ時の、底艶の光沢が他の材料にはない

アバナ特有の「品」になって表れます。

 

アバナ.3

指名でお願いしている、いつものアバナの施工チームが高天井を

仕上げていくところです。

 

 

そして今回は、この仕上げをしていくときの左官の鏝について、

少しだけ話しを聞くことが出来ました。

アバナ.4

ほんの一部なんでしょうが、仕上げの段階や用途によって、

現場では色々な鏝を用意しています。

 

 

アバナ.5

これは日本の左官鏝で、0.2㎜というとても柔らかく、しなりのある、

ステンレス鏝です。

下塗りが終わった段階で、

次に大きな面に鏝の流れやタッチをつけて行くときに使うモノらしいです。

 

 

 

アバナ.6

そしてこれはフランスの左官鏝で、アバナの仕上げに使用する専用鏝。

 

どうですか?上の鏝と比べて支持する重心の取付位置が違いますよね。

先端に力が入るように設計された鏝です。

この鏝を使って、中塗りで作った鏝波、鏝跡を削るように力を入れ、

その段差を馴染ませていくというか磨きあげていくように使いっていきます。

 

これが、仕上がりで見られるモヤモヤとしたテクスチャを作り出す道具なんですね。

 

下塗りから数えると、そこまでで4工程〜の作業になります。

さらに、その上から蜜蝋系のワックスを塗って仕上げたりする場合もありますが、

今回は「白」を基調とした壁なので、シンプルに鏝だけでフィニッシュして

もらう計画です。

 

こういった何工程にも及ぶ壁は当然その仕上がりに深みと奥行き感が増します。

一枚の壁にも、職人さんの魂が宿るようですね。