02.古材

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「心地よい家創りのために」

02.古材00.現場06.断熱20.『ネイチャー・デコールで建てる二度目の家』

 

みなさん こんにちは

ネイチャー・デコールの大浦比呂志です。

 

いま、代々木上原で進行している「ネイチャー・デコールで建てる二度目の家」

 

現場の途中経過ですが、徐々に特徴的な要素が見えてきています。

このお宅、全体的には昔ながらのネイチャー・デコールの王道スタイルで、

自然素材と古材を多用したコージーでナチュラルなデザインテイストな家ですが、

気密・断熱などの住宅性能にもこだわった住宅でもあります。

今回はそんな点も紹介させていただきます。

 

 

○古材を多用したインテリア




壁面や床材に古材を使う事は多いのですが、ここでは天井面にボリュームのある

古材を使ってみました。普段はどちらかというと天井はあまり意匠を強く

もってこないで、左官などでシンプルに仕上げる事が多いのですが、

床や壁で出てくるくらいの圧倒的な古材の存在感を天井に表しています。

一方、床はモールテックスでシンプル&モダンにスッキリと仕上げていく予定です。

主となる大きな古材の梁に対し、小梁も60㎝ピッチでかなり細かく入れてます。

またベースとなる天井面にも、幅の広い味わいのある古材板を使い、

全体的に質感のある重厚な天井に仕上がりました。

 

 

 

○大開口木製窓・ヘーベシーベ




南に面した窓は、大開口木製窓のヘーベシーベを採用

三枚の窓は引き込みになっていて、開ききると約4600㎜の

大開口となります。開口はそのまま奥行き2700の外のテラスと繋がり、

中と外に一体感が生まれます。

ガラスは、Low-Eの遮熱ガラスを使い、真南の強い日射しに対応しています。

 

 

 

○発泡断熱材・アイシネン




壁・天井には発泡断熱材のアイシネンを使用しています。

壁には105㎜、天井には200㎜の厚さで吹き込んでいますが、このアイシネンの

特徴としては、躯体に隙間無くしっかり吹き込めることです。

上の画像の通り、壁面にもパンパンに吹き込まれているのが分かると思います。

これにより、高気密高断熱を可能にします。

また、部屋の中の温度差を大幅に縮小し、ヒートショックの無い環境になります。

エアコンなどの電気代を削減できるのも大きなメリットですね。

 

 

デザイン面・性能面・経済面を兼ね備え、感覚的にも物理的にも心地良い家、

そういった、生活の質を高める家がこれからは益々求められてきます。

 

 

大浦比呂志(ネイチャー・デコール主宰)

 

 

「空間の神はディテールに宿る・その2」

02.古材01.アイアン08.アート&ディスプレイ00.現場02.ガラス001.大工の技02.床材・その他20.『ミシュラン2スター・鮨の名店』

 

皆さん こんにちは

ネイチャー・デコールの大浦比呂志です。

 

「空間の神はディテールに宿る・その2」として、

この夏から手掛けてきたショップデザインの中のエレメント集。

 

先日に引き続き、

空間の中の細部に魂として宿っていく、作り手の手から生まれたモノや表現。

そんな空間のエレメント、アートワークスの一部を

製作中の風景〜完成し納まっている様子お見せします。

 

 

 

 

○ 古材のランダムパッチワーク&レジンフィニッシュのカウンター

空間.5-3

 

空間.5

空間.5-2

長さも巾も厚みも違う荒削りな古材、

色味や傷具合の表情も違うものを、感覚的にバランスを見ながら並べていき、

ベースとなる古材のパッチワークを決めていきます、どこをとっても人任せには出来ない所。

それだけでも充分なオリジナル感はあるのですが、今回はその上から「レジン」(合成樹脂)

で仕上げるという手法。ベースの古材に段差があるので厚い部分では10㎜近く肉厚にレジンを

乗せていく。レジンを通して古材を見ていくような独特な仕上げ感と質感。

このレジンの作業は工場で何工程にもおよぶ肉付けを行い、

更に磨きあげ、最終フィニッシュは現場に納品後、ジョイント部分や磨き出しを行うという

相当な手間の掛かるもの。

完全に硬化するまでは時間を要するので、非常にデリケートな仕上げではあるが、

出来上がりは唯一無二のものであり、今後色々な可能性を感じる素材である。

 

 

 

 

 

 

 

○ オリジナルアイアンワークのモノ達

空間.7

空間.7-2

空間.7-3

空間.7-4

空間.7-5

空間.7-6

手すりや真鍮のハンガー、ファサードやドアなど、この空間には多くのアイアンワークが

活躍しています。木と違って有機的な動きを出していくことが出来るアイアンは、

ある程度の全体のイメージや、やりたい方向性を作り手にお伝えし、あとはお任せする。

作り手の力量がわかっていれば、この部分は細かな口を出さない、それが一番。

鉄や真鍮の錆の度合いやタイミングもやはり鉄をあつかい慣れてるプロに委ねるのが

間違いないと思った。

鉄って、冷たいイメージだったけど、柔軟で色々な表情を見せてくれて、

木と同様にむしろ暖かく感じた。

 

 

 

 

 

 

 

○ モダン床の間の設え

空間.8

空間.6-2

 

空間.8-3

茶室の佇まいの侘びさび壁に「モダンな床の間の設え」を。

ハレとケ、静と動、煌びやかさと静けさ、

この空間はそんな対極なエレメントをぶつけながら構成。

侘びさび壁の「静」の表情とは相反した煌びやかな「動」の表現として、

キラキラとして真っ黒で白い斑がくっきりした、スペイン産大理石「ネロマルキーナ」

金沢の純金箔をエージングした建具、そして一本の桧の床柱を立てることで、

モダンな床の間と設えました。

そして本来、床の間に生ける花を、天井から吊り下げることで立体生け花と見立てています。

 

 

 

 

 

 

 

○ 様々な木の表情

空間.10

ウォールナット材亀甲彫りのカウンター

 

 

 

空間.10-2

古材ハンドヒューン仕上げのハンガードア

 

 

 

空間.10-3

バンブークラッシック フローリング

 

様々な木の表情が、空間に優しさと落ち着きを与えてくれます。

鉄の素材とも左官の質感とも調和してくれる「木」

空間を繋ぎとめてくれる、「かすがい」の様な役割を果たしながらも、

しっかりその存在感を表してくれています。

 

 

 

 

いかがですか?

前回から二度にわたって、ガラス・アイアン・木工・ペイント・工芸など

様々なアーティストの共演とセッションを紹介して参りました。

 

デザインや設計の仕事をしていると、ついつい、いつもやっているあんぱいな

パターンワークに陥りがちですが、

まだまだ新しい創作やアーティストとの関わりにより新しい発見があります。

発想は柔軟に、そしてそれを具現化するために製作過程に積極的に関わり、

デザイナーも作り手もひとつのチームとして、

ワクワクとしたモノ作りが出来たら、その熱や想いが必ずや空間に宿り、

命を吹き込むことが出来ると、確信しています。

 

空間作りの可能性、本当に楽しみですね!

 

 

 

大浦比呂志(ネイチャー・デコール主宰)

 

 

 

 

 

「イメージは、MAISONS en PROVENCE」

02.古材02.左官00.現場04.フレンチスタイル20.『MAISONS en PROVENCE』

 

皆さん こんにちは

ネイチャー・デコールの大浦比呂志です。

 

今、横浜市都筑区ですすめている延べ床面積34坪の、狭小型3階建て住宅。

小ぶりながら、イメージは「MAISONS en PROVENCE」

 

玄関のドア、室内ドア、窓などの建具類にフランスのアンティークを多用し

小さなプロヴァンスの家を再現していこう、そんな家を作ってます。

アンティークの建具と一緒に、古材やリアルな擬石などを使うことで、

かなり本物感が演出されます。

 

 

 

途中経過の現場ですが、プロヴァンスの家のポイントにもなる天井の意匠を少々、、

プロ.1

 

プロ.2

 

プロ.3

天井には太い古材の梁、

その間に小梁が不規則に組まれ、左官材を塗り重ねるように仕上げてます。

この自然なランダム感、ラフさ加減が大切になってきます。

 

 

 

 

プロ.4

壁から左官で一体に作られた造作のベンチ。

このベンチはデイベッドも兼ねていて、奥行きもゆったりと85センチの巾に設定。

大きくアールがとられた厚みのある腰壁も特徴です。

 

この開口部には、フランスのアンティーク窓が取り付きます。

 

 

 

 

 

プロ.5

階段も、ポッテリと肉厚感をもたせています。

 

 

住宅のインテリアも時代時代で流行があり、最近このようなプロヴァンスSTYLEも

オーダーとして少なくなってきましたが、

好きなものは、トレンドに左右されることはありません。

 

飽きの来ないしっかりとした、本物を創りあげていきたいものです。

 

 

大浦比呂志(ネイチャー・デコール主宰)

 

 

 

 

 

「大きなハンガードアを作りました」

01.ドア02.古材05.玄関・アプローチ20.『コンフォータブル・リゾートの家』

 

大きなハンガードアを作りました。

 

サイズは巾が1800㎜、高さが2300㎜ 仕上げはバーンウッドのWAXフィニッシュ。

 

玄関ホールに設置したのですが、シューズクロークのドアとわんちゃんスペースのドアが

丁度横並びに二枚重なってしまい、なんかドアがにぎやかになってしまうので、

ここをスッキリと一枚の大きなハンガードアに変更してしまいました。

 

ハンガードア.1

 

ハンガードア.2

このように、左がわんちゃんスペース、そして右がシューズクロークの入口です。

 

確かに使い勝手的には、個々のドアの方が使い易いのですが、

大切なエントランスゾーン、ここはデザインを優先させて頂きました。

 

ワイドが1800㎜もあり、大きく重量のあるドアにもかかわらず、

流石にハンガードア、軽くて開閉がとてもスムーズです。

こんな大きさにも対応出来るのが、ハンガードアのメリットのひとつですね。

 

 

 

 

 

ハンガードア.3

 

ハンガードア.4

質感も、荒々しいバーンウッドをサンディングして、しっとりとしたMAXで仕上げる事で

一枚一枚、違った表情の古材もシックに大人っぽい使い方で見せています。

 

 

 

 

ハンガードア.5

やはり、インパクトありますね。

 

エントランスホールは家に入った時の第一印象となる場所。

細かな配慮とデザインは特に大切にしたい場所です。

 

 

 

 

 

 

「オリジナルTVキャビネット」

01.造作家具02.古材20.『ボタニカル・ライフ』

 

引き渡し間際の「ボタニカル・ライフ」の家にオリジナルTVキャビネットが納まりました。

 

W.2700  d.500  h.500のサイズで壁面ピッタリ寸法で造り付け。

仕上げは、オークの古材を使用し、プレーナーをあててかなり表面は滑らかにしながらも、

古材特有の木のシミや焼け具合、節や釘穴がうるさすぎず、丁度いい加減に残るように

仕上げてもらいました。

塗装による着色はせず、素地を生かせるようにクリアのWAXでフィニッシュ。

 

 

家具.1

 

 

 

 

 

 

家具.2

家具.3

天板も側板もオークの古材を使い、同じ仕上げにしています。

 

 

 

家具.4

引き出し自体は、手掛けを付けスライドレールでソフトクローズの金物を使用していますが、

引き出しの中央にアクセントとして、真鍮立方体のつまみを付けてます。

サイズは、25角のキュービックで、無垢の真鍮なのでとても重みがあります。

 

 

 

 

 

家具.5家具.6

アンプやDVDの機器の入る部分は、リモコン操作が出来るように木製横ルーバーにガラス

を入れています。またこの部分の扉は指で押せば開閉する、タッチラッチ式

フラップダウン扉になっています。

 

床から150㎜浮かせて取り付けたこのキャビネット。

この家は、床の仕上げが「モールテックス」のサンドベージュ色で仕上げているので、

全体的にモダンで、乾いたリゾート風の印象になっています。