投稿者: 作業員

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「週末のアンティークギャラリー・2」

06.家創りのヒント09.NDオーナーのライフスタイル03.ギャラリーハウス(趣味の家)03.自宅サロンとお教室20.『中庭のあるアトリエ併設の家』

 

みなさん こんにちは

ネイチャー・デコールの大浦比呂志です。

 

コロナ禍でなかなか開催が出来なくなっていましたが、2021年の最後にということで、

晴天の11月の週末にアンティークギャラリーがオープンしました。

私もこのアンティークギャラリーに来るのは二度目ですが、今回も大勢の来客でギャラリーは賑わっていました。

 

以前にもこのブログで紹介しましたが、2019年の10月に竣工したこのお宅は、

自宅の一角にオーナーの趣味である、アンティークのギャラリー&販売をしたり、レンタルギャラリーとして

玄関を別に分けるかたちで、来客者が自由に出入りできるアトリエスペースを作りました。

 

 

ここのところ、海外への買付に行けないために、展示も品薄にはなってしまう様ですが、それでも厳選された

オーナーの審美眼によるアンティークはどれも目を奪われます。

今回はご自身の愛用品の品々も展示されていたようです。

更に、オーナー自らアートした家具が何点か展示されていて、そのセンスにも新たな発見がありました。

 

 

 

 

 

 

このアンティークギャラリーのもうひとつの魅力のひとつに、アトリエスペースだけでなく、

中庭やポーチなど家全体を使って場所を変えて展示しているところです。

暮らしの中に展示をしていくような、すごく温かく人となりが一層感じる見せ方がとても素敵です。

 

ただ住むだけが目的の家ではなく、自分の趣味やスタイルが反映された暮らし、

そしてそれがゲストと共有出来る、ひとつの暮らしのプレゼンテーションの様な住まいの在り方。

住まいにこうした付加価値をもたせた家は、とても人生が豊かになる、

今回、この週末のギャラリーをみてあらためて体現してきました。

 

 

大浦比呂志(ネイチャー・デコール主宰)

ネイチャー・デコール www.nature-decor.com

 

 

 

 

「ステージング・という仕事」

08.インテリアコーディネート08.アート&ディスプレイ08.カラーリング(色について)09.想うこと

 

みなさん こんにちは

ネイチャー・デコールの大浦比呂志です。

 

「ステージング」「ステージ」、、聞き慣れない言葉ですが、北米の建築業界やインテリア業界では、

建物をデザインして、インテリアをデザインして、最後にフィニッシュワークで小物の飾り付けから、

ラグやタペストリー、クッションなどの生地系全て、インテリアグリーンやアートや調度品のディスプレイまで、

要はその家のイメージに合わせて、すべてをトータルでコーディネートする仕事を「ステージ」と

呼んでいて、しっかりと確立した仕事になっているようです。

よくNetflixなどで、海外のインテリアものを観ていると、お客さんにはじめにご要望をお伺いして、

その後、お客さんは途中の現場には一切来ないで、完全にステージングされた家に目隠しして連れてこられ、

「ハイ!こんな家に生まれ変わりました!」「うっわー!! なんてこと!AMAZING!!」

そんなシーンをご覧になった方もいるかと思います。

 

さてさて、、日本の住宅・インテリア事情としては。。

「家と庭があって、はじめて家庭です」なんて、大手メーカーの受け売りのようなコピーは出回ってるものの、

結局の所、家は設計家?、庭はガーデンデザイナー、インテリアはスタイリスト、と、お客さんの

こうしたい!というオーダーは、一貫性のないままそれぞれに分業化されて予算との兼ね合いの中、

妥協しながら決めていく。。こんな状況ではないでしょうか?

お客さんに寄り添う営業担当者も、笑顔に言葉巧みであっても、まったく感性がついていけてない。

これでは、多額のお金を掛けても満足な家や空間なんて出来るわけがないですよね、

でも、残念ながらこれが多くの日本の家の現状です。

 

ネイチャー・デコールではどうしているかというと、

初回プレゼンテーションの段階から、家のプランはもちろん、そこから繋がるガーデンのデザイン、

そしてインテリアにおいては、家具、照明、などを一貫したコンセプトに即しトータルに練り上げていきます。

ガーデンや家具などは後でも良い、ではダメなんです!

空間におけるバランスというものは、そこに置かれる家具ひとつで全てが台無しになることもあります。

それを、お客さん任せにしないで、

トータルのプランをしながら、個々の予算バランスも考え、出来る限り予算に組み込んでいけるように

初期の段階から、椅子一脚のコストも把握してプランニングしていきます。

 

ただ最近、それでもまだまだ空間がゆるい。。それってなんだろう? そんなことを考えていたら、

細部に出てくる生活感、その生活感とは、せっかくセレクトした家具の上に置かれているもの、

なにも飾られずそのままの退屈な壁面、壁をくり抜いて作ったニッチに置かれてるもの、

食器棚から見える煩雑でバラバラな食器、真っ白にデザインされたおしゃれなパウダールームに、

無造作に置かれた柄のマットや、派手なタオル、、、

これって本当にもったいないですよね、

あれだけ情熱的に創り上げた家なのに、あと少しのところで、なんかご家庭感が出てしまう。。

 

そこでこれから、ネイチャー・デコールのメニューにも加えていきたいのが、この「ステージング」

というフィニッシュワークのコーディネート。

ここ絶対にやったほうが良い! 最近強烈に思っております。

 

ちょっと、ボヤキのような独り言です。。

でも、真剣に考えていますので、そこまでまとめてどーん!と投げかけてみてください。

 

*コーディネート提案事例は、ネイチャー・デコール・カナダブランチのOKADA

 

 

 

大浦比呂志(ネイチャー・デコール主宰)

ネイチャー・デコール www.nature-decor.com

 

 

 

 

「気密性能測定、ついにC値0.3を達成!」

00.現場001.大工の技06.断熱

 

みなさん こんにちは

ネイチャー・デコールの大浦比呂志です。

 

いま、鎌倉市で進行中の「K様邸」で、気密測定が行われました。

今回の測定は結果により修正が出来るよう、プラスターボードを貼る前の段階で測定。

 

お金をかけて断熱の専門業者を入れて現場発泡ウレタン吹付け断熱を使えば、

ある程度の数値は見込めるが、ここは極力お金をかけずに、

大工さんの施工でグラスウールと気密シートを使ってそのクオリティを目指していく、

まさに、大工さんの腕と細部までの気使いが試される仕事になってきます。

 

 

いつも整理整頓された現場は、これを見ただけでも大工さんの家創りに対する想いが伝わってきます。

 

 

 

測定がはじまりしばらくすると、壁も天井も気密シートがパンパンに引っ張られていきます。

余計な隙間が他の部分にある場合は、そちらから引っ張れれてしまうため、いかに隙間なく気密シートが

張られているかが既に感じ取れます。

 

前回はこの引っ張りの圧で、シートを止めていたタッカー部の小さな穴から

引き剥がされてしまったため、

今回からは、そのタッカーの部分をひとつひとつテープ張りするという気の使いよう、流石です!

 

 

 

 

そして、今回出てきた結果が、なんとC値0.3という数値!

いままで、なかなかC値0.5の壁がやぶれませんでしたが、グラスウールと気密シートでこの数値は

物凄いことです!

 

C値0.3平方cmということは、建物にあるすべての隙間を集めたときに、1平方メートルあたり

0.3平方cmの隙間しか無い、ということです。

この数値は小さいほど隙間が小さいということで、その分熱が逃げにくく気密がとれた家、という事です。

なので、この数値はかなりの性能値を示しています!

 

 

 

今回、この現場を担当してくれている、遠藤大工さん。

この結果をみて、ホッと肩をなでおろし満面の笑みを浮かべてくれました。

断熱気密工事は、腕の良い大工さんの技術がなければ成り立ちません。

今回は、その技を見せてくれた大工さんに感謝しかありません!

本当にお疲れさまでした〜!

 

 

大浦比呂志(ネイチャー・デコール主宰)

ネイチャー・デコール www.nature-decor.com

 

 

 

 

「withコロナ時代、変化するおうち時間の過ごし方・趣味編」

06.家創りのヒント03.ペットと暮らす09.NDオーナーのライフスタイル03.ギャラリーハウス(趣味の家)09.NDのオーナーさん20.『本と猫のいる暮らし』

 

みなさん こんにちは

ネイチャー・デコールの大浦比呂志です。

 

大田区で進めていた「本と猫のいる暮らし」の家の竣工撮影を行ってきました。

リビング全体が書庫のような設えで、大好きな猫と暮らせる家、そんなコンセプトで計画された家。

 

お引渡しをしてからまだ半年くらい経過したばかりですが、見事に自分たちらしい暮らしぶり、

そして、なにより家に居ることが楽しくて仕方ない様子が随所に覗えました。

今回はそんな生活のワンシーンを紹介させていただきます。

 

 

 

エントランスホールからアンティークのドアを開け、LDKへ

 

 

 

 

海外のライブラリーの様に、天井までいっぱいの本棚、高いところには移動式のスチールはしごを

用意しました。また本棚の前にはアンティークの長椅子。本好きにはたまらないシチュエーションですね。

そして、リビングの吹き抜けには三方向にハイサイド窓を設けて、本棚で塞がれている壁を高い位置からの

光で部屋に明るさを取り込んでいます。

 

この背の高い本棚はこの家の愛猫「ポンズちゃん」のキャットステップ併用の本棚にもなっていて

棚を途中くり抜き、そのまま登って行くと本棚の上がキャットウォークになっています。

他にも猫のための仕掛けがいろいろ用意されています。

 

 

 

 

 

階段もポンズちゃんのお気に入りのコーナー

良い表情でポーズをとってくれています。

 

 

 

 

「本と猫のいる暮らし」というコンセプトの通り、場所を変えていろいろなところで本が読めるような

コーナーがあります。

ダイニング脇の出窓ベンチで横になりながら読書したり、外を感じながら明るい日差しの中、

サンルームで読書したり、そしてそれは猫にとっても同じようです。

この家には、人も猫も気分を変えて寛げる場所がたくさんあります。

 

 

 

 

 

 

そして、家族を気にせずに個々の趣味が楽しめる場所、また家族みんなで籠もれる場所、

用途に応じて空間を使い分けていくことが出来るようになっています。

 

一部屋まるごと、コミック本だけを壁いっぱいに積み上げた部屋、まるで漫画喫茶の様、

古い探偵推理ものの本やDVDとビデオだけで埋め尽くした、シアタールーム、

ご主人の部屋は、模型をつくったり、集め続けたフィギュアコレクションの部屋、

古いヒーロー物や、特撮、怪獣ものなどなど日本のサブカルチャーが勢ぞろい、、

まさに、サブカルの聖地、中野ブロードウェイのような品揃えです(笑)

もう、何日でも籠もっていれそうなワクワク満載のお宅でした〜

 

是非、withコロナ時代、変化するおうち時間の過ごし方のお手本にしてください。

 

このファミリーは、このスタイルを何十年もされてきたんでしょうね〜

やはり、Keep Onは大切ですね!

 

 

 

 

今日のウルシー(女性カメラマン)のワンカット

今日も、素敵な撮影、ありがとうございました!

 

 

大浦比呂志(ネイチャー・デコール主宰)

ネイチャー・デコール www.nature-decor.com

 

 

 

 

「もはや昭和なのかね〜、、」

09.想うこと

 

みなさん こんにちは

ネイチャー・デコールの大浦比呂志です。

 

 

事務所の書棚の一角です。

この中には、もう何年も並んでいる洋書やスタイルブックもあります。

引っ越しのたびに、毎回かなりの本を処分してきましたが、まだまだ壁面いっぱいに色んなジャンルの

雑誌やハードカバーのものが並んでいます。

思えば、昔は海外旅行に行くたびにその土地の書店をめぐり、日本では手に入らないような、

デザイン本や建築本、画集や写真集など何時間も掛けては物色し、石のように重くなるハードカバーの本を

何冊もスーツケースに入れて買ってきたものです。日本にいても珍しい洋書を取り扱ってる書店があると聞けば、

両手に抱えきれないほどの本を購入し持ち帰ってきたものです。

 

子供の頃に、お金をためて都内の輸入レコード屋に入り浸り、いち早く最新のレコードを購入したのを

思い出します。輸入盤でもアメリカ版よりイギリス版のほうが音が良いよ〜なんて情報を聞きつけては、

わざわざ同じレコードなのにイギリス版を売っているレコード屋に行って手に入れて満足してみたり。

当時は、原宿だと「メロディハウス」、中野の駅前にあった「ootuka」、そしてバーゲン時期は

「ディスクロード」や「ディスクユニオン」などで、輸入盤のまとめ買い。そんな感じでしたね 笑

「タワーレコード」などまだ東京になかった、もっと前の時代の話です。

 

ハードカバーの洋書を一冊通してみる、レコードを一枚とおして聴く、

そこには、開封したときの紙の匂いや、印刷の匂い、紙の質感や光沢具合、

針を落としたときのあの独特なノイズ、そういった感覚的なことも全て含めて、その本やレコードを

印象付けるものでした。なぜか匂いで覚えているレコードとそのアーティストさえいます。

そもそも自分にとって、五感で感じ取るとはまさにこんなことから始まっていたんでしょうね。

 

いまはどうでしょう〜

なんでも、とても便利ですよね。

キーワード入れて画像検索すると、そこには欲しい画像がズラッと並んでみたり、

サブスクでどんな時代の音楽も、アーティストもすぐに探せてしまう。。

便利なんですけどね、、 でもなんか軽いんですよね、そういう情報は。

だからどんどん、新しいものが生まれ、生まれればすぐに消えていく、、

海外で出会った一冊の洋書を擦り切れるまで眺め、それらはいまでもこの書棚にあります。

もう本当に古い時代の古い切り取り方の本かもしれません。

でも自分にとっては、その本との出会い、本屋で並んでいたときの景色やその町並み、石の様に重い本を

日本に持ち帰り、荷物をほどいたときの自分だけの特別感、そしてページをめくったときの匂い、

すべてが今でも脳裏に焼き付いていて、それをヒントにしたりモチーフにしたデザインの提案は、

一枚のピンタレストの画像よりも、計り知れないほど重いもの!

 

そんな風に考えてしまうのは、もはや昭和なのかね〜 ^^;

 

 

 

大浦比呂志(ネイチャー・デコール主宰)

ネイチャー・デコール www.nature-decor.com