「猫のための家づくり・そのポイント」
06.家創りのヒント03.ペットと暮らす20.『アトリエ併用のペット共生住宅』
みなさん こんにちは
ネイチャー・デコールの大浦比呂志です。
住み始めて半年が経過した「アトリエ併用のペット共生住宅」の
竣工撮影が行われました。特徴的な見せ場の多いこの家ですが、
今回は、4匹の猫たちとオシャレに暮らす、猫のための家づくりのポイントを
色々なオリジナルな事例と共にご紹介します。
猫ちゃんの名前は「白玉」「黒豆」「きなこ」「しましま」の4匹。
なんか和菓子屋さんのメニューみたいですね(笑)
そのなかでも、一番愛嬌があり人慣れしている、「黒豆」がキッチンの
いつもベストポジションからそのポイントを紹介してくれます。
●キャットタワー〜キャットウォーク
キャットタワーも既製品ではなく、部屋のインテリアと一体化させそれ自体が
オブジェの様に見えます。
このキャットタワーはオーナーのMさんと大工さんの共作です。
まず枝振りの良い樹形をオーナー自らが探してきて、その向きや枝を大工さんが整理し
猫の爪研ぎや登りやすくするために、ロープを巻き付けています。
途中には、猫にとって良い高さにキャットステップを設けました。
キャットタワーで途中休憩している「しましま」
キャットタワーを登りきると、ドアの上のキャットウォークへと繋がります。
なんか楽しそう〜
●オリジナル製作したキャットルーム
持ち込みのアンティークラックも猫の良い居場所になっています。
棚を階段状に登りながら、キャットルームで休んでいるようです。
このキャットルームは工事中に大工さんにお願いして作ってもらった
オリジナルの猫部屋です。
●ねこちゃんお気に入りのサンルーム
このサンルームでの日向ぼっこがねこちゃん達のお気に入り。
サンルームの外付けサッシの手前には、部屋内側から脱走防止の
木製の縦ルーバー建具を組み込んでいます。
サッシを開けば、ルーバーを通して爽やかな風も取り込むことが出来、
デザイン性、脱走防止、通風用などの用途を満たしています。
●出窓もねこちゃん達にとって良い場所
高さ的にも、奥行き的にも出窓はねこちゃん達にとって良い居場所になります。
猫との暮らしではなるべく窓を出窓にしてあげることをオススメします。
●ねこちゃんの水飲み場
床から60㎝の高さにねこちゃんの水飲み場をつくりました。
ポイントはこの高さと、猫が乗れるだけの奥行きがあれば十分です。
インテリアに合わせたシックな水鉢には、いつも新鮮な水が飲めるように、
鉢だけでなく、水栓と排水も用意しました。
●猫のトイレスペース
猫のトイレの匂いは気になるもの。
トイレの位置もなるべく普段目に触れないように、どこにするのか悩ましいですね。
このお宅では、洗面所の脇に猫専用入り口を設け、そこからトイレに
入れる様に計画しました。
猫のトイレスペースには脱臭機と通風窓を取付、洗面所とは柔らかいドレープで
簡単に仕切っています。掃除のことを考えると、ある程度の広さが必要です。
洗面所を中心に、人用のトイレと猫用のトイレをレイアウトして、
トイレをひととこにまとめています。
●インテリアの邪魔をしないキャットルーム
既製品のキャットルームにしても、ただ機能を満たすだけのものではなく、
インテリアの邪魔をしないものでコーディネートしたいですね。
ここでは、ダイニングルームのコーナーにラタンのキャットルームがセットされました。
オーナーMさんご家族のキャットライフ、いかがですか?
「人にとって快適な空間は、同居する猫にとっても快適」
こんなうれしいお言葉を以前オーナーさんからいただきました。
最近、猫との共生住宅が増えてきて、雑誌でもよく特集が組まれていますが、
やはりセンス良く暮らしていきたいものですね。
そんなヒントになれば幸いです。
大浦比呂志(ネイチャー・デコール主宰)