「エントランスホールはその家を印象付ける大切な場所」

 

「玄関ドアはその家の顔」、ということで今までもその家ごとの、

個性的なドアや表情のあるこだわりのドアを紹介してきましたが、

ドアを開き、はじめに目に飛び込んでくるシーンがエントランスホール。

そう、エントランスホールもその家を印象付ける大切な場所なんです。

 

玄関に入ると、オーナーのこだわりポイントや、ライフスタイルにおいて

何を重要視しているのかも、少し覗える様な気がします。

 

そして、そんなオーナーの要望を聞きながらデザインしていく訳ですが、

ネイチャー・デコールの設計手法にもエントランスホールにおいての、

いくつかの共通したデザインアプローチがあります。

 

○ 四季を取り込むピクチャーウインド

○ 玄関ホールからそのまま外に繋がる

○ 間接照明による導入

○ 玄関ホールにも吹き抜けを

○ 収納も壁装材として空間に馴染ませる

 

こんな事をポイントにおきながら、エントランスホールをデザインしています。

それでは、具体的にいくつかの事例を見ながらそのポイントを解読していきます。

 

 

 

1. オープンテラスに繋がる

玄関.荒井生

両開きの輸入アンティークドアを開けると、フル開口折れ戸を通して

そのまま、オープンテラスに繋がっていきます。

オープンテラスには、四季を感じるシンボルツリーが植え込まれていて、

床の素材も、玄関からオープンテラスまで同一素材で仕上げているため、

中から連続して外に繋がるこの奥行き感は、空間の広がりを最大限に感じることが出来ます。

 

 

 

 

 

2. 空間に馴染ませた素材は充分な収納家具

小澤.玄関

玄関ホールから外のデッキへと繋がる長いアプローチは、間接照明による外への誘導と、

壁面として一体化させた古材・壁装材と見立てた充分な収納が特徴の家。

 

大型犬を飼われているこの家では、このアプローチから外のデッキに出て、そのまま

外階段で2階のリビングへ行ける、といった回遊性のある動線を希望されました。

玄関を入ると、外も取り込みながら上下階が内外で自由に回遊出来るのがポイントです。

 

 

 

 

 

3. 玄関ホールから直接デッキテラスへ

玄関.井川

仲間が集まり、よくBBQを行うというこのお宅は、ゲストがいちいちリビングやダイニングを

通らなくても、玄関から直接デッキテラスへ出れるようにしたい、という希望をされました。

 

玄関正面の木製パティオドアを出ると、奥行きのある屋根の掛かったカバードテラスがあり、

その脇にLDKに繋がる大きなデッキテラスを作りました。全天候型のアウトドアスペース。

玄関は自然光に溢れ、外のガーデンが鑑賞出来ます。

 

 

 

4. 玄関のドアを開けると、正面にはピクチャーウインドが

玄関.加藤.1

玄関.加藤.2

玄関に入ると、ガラスフィックスのピクチャーウインドが絵画のようにも見えます。

四季の緑を感じたり、自然光も十分に取り込める明るいエントランスホール。

 

そしてそのまま、長いアプローチは天井からの間接照明によって、

期待感と共にリビングへと導かれます。

天井にダウンライトなどのベース照明を仕込まず、間接照明だけでアプローチしていく、

というのも演出効果が高いですね。

 

 

 

 

5. 吹き抜けのある開放的なエントランスホール

玄関.小山

吹き抜けの天井からは、オリジナルのアイアンシャンデリア。

1階から2階までの壁面をグレーブリックで貼りあげる。

空間に馴染ませた、古材の壁面収納。

空間のボリュームと相まって、統一された素材のハーモニーがとても印象的で

ダイナミックなエントランスホールです。

 

 

 

 

6. 玄関ホールがギャラリー

 

フォトグラファーであるオーナーさんは広い玄関ホールがそのままギャラリーになる、

そんな事を希望されました。

そこで通路幅も広めの1800ミリで設計し、多くの写真や絵が飾れるように長い壁面を

作り、間接照明による奥へ奥へのアプローチと、その先には外の緑を取り込む

大きなピクチャーウインドがあります。また目線を外した下の部分からも緑を

感じられるのも特徴です。

 

ネイチャー・デコールのエントランスホールの設計手法のポイント

が十分に取り込まれた家です。

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