「お店も家も、自分の好きな世界で!」

 

前回のブログに続き、今回もネイチャー・デコールのショップデザインにまつわる話です。

 

ネイチャー・デコールはショップも住宅もデザインしてしまいますが、

お店をデザインさせて頂いた繋がりから、今度は自分の自宅も設計して欲しい!

そんな、ケースもよくあります。

職住に渡って、その方の生活の場をデザインさせていただく、ということは

とても責任重大なことであると同時に、そのオーナーの人となりであり、

ライフスタイルも含め、好きな世界観が分かっているからこそ出来る事で、

設計者みょうりに尽きるうれしい話しでもあります。

 

はじめにショップのお話しをいただいたのは2000年、今から17年前になります。

そのお店を任されるまだ若いオーナーは、お父様付き添いのもと、

私どもの事務所に相談に来られたのを、いまでもよく覚えています。

 

お店はメキシカン料理のお店で、今までお父様がやってこられた喫茶店のスペースを

新たに代がわりで息子さんが自分のやりたいお店としてリニューアルしたい、

そんな内容でした。

学生時代アメリカに留学していた息子さんは、その時経験したまだ日本にもそれほど

多くない料理「テックスメックス」で勝負したいと、そしてそのショップデザインも

メキシカンやサンタフェスタイルの自分が大好きな内装で作りたい。

 

◯そうして出来上がったお店がこんな感じです。

矢作.1

矢作.2

地階にあるお店の重厚な木のエントランスドアを開けると、

薄暗い店内は、有機的な柔らかいアールの、分厚い土壁。

古材やロートアイアンのシャンデリア、天井には何本もの大きな古材の梁が、

こんな空間で、コロナビールでも飲みながら、ファヒータやエンチラータ、タコスを

楽しめるメキシカンバルで、17年経過したいまでもまだこの内装でお店をやっています。

 

その後お店も軌道に乗り、その六年後の2006年に今度は自宅を作りたいので、

家の設計をお願いしたい。そんなお話しでお店に呼ばれて行きました。

お店をオープンさせて6年の間に、結婚し小さな子供も生まれ、

そろそろ自分に合った、こだわりの家を創りたい、とのことでした。

 

そして、彼の求めた家のデザインのテーマは「サンタフェスタイル」

本当に好きなんですね〜、その世界観が。

サンタフェスタイルの先駆者の自分としては、

そうなればガッツリ本物のサンタフェを再現してしまおう!と、

一気にテンションマックスで、デザインに取り組んでいったのが思い出されます。

 

 

 

◯そうして出来上がったのがこのお宅

矢作.3

 

矢作.4

 

矢作.5

 

矢作.7

矢作.6

 

ここは、日本か!っていうくらい、とことんサンタフェスタイルです。

 

オーナーさんとのお互いの波長が合致した結果ではありますが、

仕事の場も生活の場も、妥協しないで徹底した自分の好き!を貫き通す

こんなオーナーの潔さというかこだわりの深さに脱帽です。

 

人生は一度きり 仕事も遊びも日常すべてを

自分らしく楽しまないと、のお手本のようですね。