08.カラーリング(色について)

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「ステージング・という仕事」

08.インテリアコーディネート08.アート&ディスプレイ08.カラーリング(色について)09.想うこと

 

みなさん こんにちは

ネイチャー・デコールの大浦比呂志です。

 

「ステージング」「ステージ」、、聞き慣れない言葉ですが、北米の建築業界やインテリア業界では、

建物をデザインして、インテリアをデザインして、最後にフィニッシュワークで小物の飾り付けから、

ラグやタペストリー、クッションなどの生地系全て、インテリアグリーンやアートや調度品のディスプレイまで、

要はその家のイメージに合わせて、すべてをトータルでコーディネートする仕事を「ステージ」と

呼んでいて、しっかりと確立した仕事になっているようです。

よくNetflixなどで、海外のインテリアものを観ていると、お客さんにはじめにご要望をお伺いして、

その後、お客さんは途中の現場には一切来ないで、完全にステージングされた家に目隠しして連れてこられ、

「ハイ!こんな家に生まれ変わりました!」「うっわー!! なんてこと!AMAZING!!」

そんなシーンをご覧になった方もいるかと思います。

 

さてさて、、日本の住宅・インテリア事情としては。。

「家と庭があって、はじめて家庭です」なんて、大手メーカーの受け売りのようなコピーは出回ってるものの、

結局の所、家は設計家?、庭はガーデンデザイナー、インテリアはスタイリスト、と、お客さんの

こうしたい!というオーダーは、一貫性のないままそれぞれに分業化されて予算との兼ね合いの中、

妥協しながら決めていく。。こんな状況ではないでしょうか?

お客さんに寄り添う営業担当者も、笑顔に言葉巧みであっても、まったく感性がついていけてない。

これでは、多額のお金を掛けても満足な家や空間なんて出来るわけがないですよね、

でも、残念ながらこれが多くの日本の家の現状です。

 

ネイチャー・デコールではどうしているかというと、

初回プレゼンテーションの段階から、家のプランはもちろん、そこから繋がるガーデンのデザイン、

そしてインテリアにおいては、家具、照明、などを一貫したコンセプトに即しトータルに練り上げていきます。

ガーデンや家具などは後でも良い、ではダメなんです!

空間におけるバランスというものは、そこに置かれる家具ひとつで全てが台無しになることもあります。

それを、お客さん任せにしないで、

トータルのプランをしながら、個々の予算バランスも考え、出来る限り予算に組み込んでいけるように

初期の段階から、椅子一脚のコストも把握してプランニングしていきます。

 

ただ最近、それでもまだまだ空間がゆるい。。それってなんだろう? そんなことを考えていたら、

細部に出てくる生活感、その生活感とは、せっかくセレクトした家具の上に置かれているもの、

なにも飾られずそのままの退屈な壁面、壁をくり抜いて作ったニッチに置かれてるもの、

食器棚から見える煩雑でバラバラな食器、真っ白にデザインされたおしゃれなパウダールームに、

無造作に置かれた柄のマットや、派手なタオル、、、

これって本当にもったいないですよね、

あれだけ情熱的に創り上げた家なのに、あと少しのところで、なんかご家庭感が出てしまう。。

 

そこでこれから、ネイチャー・デコールのメニューにも加えていきたいのが、この「ステージング」

というフィニッシュワークのコーディネート。

ここ絶対にやったほうが良い! 最近強烈に思っております。

 

ちょっと、ボヤキのような独り言です。。

でも、真剣に考えていますので、そこまでまとめてどーん!と投げかけてみてください。

 

*コーディネート提案事例は、ネイチャー・デコール・カナダブランチのOKADA

 

 

 

大浦比呂志(ネイチャー・デコール主宰)

ネイチャー・デコール www.nature-decor.com

 

 

 

 

「ベッドルームのコーディネート 色々」

08.インテリアコーディネート06.家創りのヒント08.カラーリング(色について)02.壁材・塗装08.カーテン05.マスターベッドルーム

 

ネイチャー・デコールの実例などではあまり大きく取り上げられないベッドルームですが、

ここにもその家ごとの、こだわりやテーマがあります。

 

ベッドルームは家の中でも特にプライベート色の強い場所だからこその、

オーナーさん達のお気に入りのカラーやインテリアコーディネートを見ることが出来ますね。

 

今回は、ネイチャー・デコールのよくあるベッドルームの傾向と、

ここ数年のオーナーさんの指向性をまとめてご紹介します。

 

 

 

 

 

  1. 淡いグレートーンでまとめていく、グレイッシュなベッドルームの事例

ベッド.グレー.1

 

ベッド.グレー.2

 

ベッド.グレー.3

 

ベッド.グレー.4

 

ベッド.グレー.5

全体的にシックで落ち着いたインテリアが多いですね。

「フレンチシック」「シャビー」「エレガント」、そんなキーワードで表現出来そうです。

 

淡いグレートーンをアクセントカラーとして壁面や天井などに使い、

その同一トーンで、カーテンやベッド廻りのリネンなどを組み合わせていく。

照明器具やドレッサーなどの家具も、女性らしい優しいコーディネートが多いです。

 

 

 

 

 

2. 暖色系の温かい色をアクセントにした事例

ベッド.暖色.1

 

ベッド.暖色.2

ゆっくりと休む場所なので、心が落ち着く温かい暖色系の色味も好まれます。

 

カラーサンプルでご提案していくと、少し色がきついかな〜と思われる事が多いのですが、

この様な優しい暖色系を持ってくる場合、壁四面、、といった広い面での使い方ではなく

窓の無いフラットな壁や、規則的に窓が配置された場所にアクセントを効かせると

より効果的です。

 

 

 

 

3. プライベートゾーンなので自分な好きな色でまとめたい!といった事例

ベッド.ラベンダー

「ラベンダーカラー」「優しいピンク系〜パープル」そんな色がお好みのオーナーさん。

ベッドルーム全体を「ラベンダーカラー」のトーンでまとめたお部屋です。

 

アクセントウォールの色に合わせた、カーテン。優しいピンクのベッド廻りと

差し色でクッションにも近い色を取り入れたり、、

シャンデリアも含めて、ガーリーな優しいベッドルームです。

 

 

色々なベッドルームの事例を見ると、特にネイチャー・デコールのオーナーさんの場合、

ベッドルームのイメージの決定権は奥様にあるように見えるのは、

僕だけでしょうか、、、 (笑)

 

 

 

 

 

「小さなデザイナーさん」

08.インテリアコーディネート08.カラーリング(色について)02.壁材・塗装05.子供室09.NDのオーナーさん08.カーテン20.『ホーム・スィート・ホーム 2』

この事例は小さな女の子の部屋。

子供部屋などで、アクセントで一面ポイントカラーを使う事は多いのですが、
その場合、折角なのでお好きな色は?
と尋ねながら、好みの色をポイントカラーで使ってもらったりします。
このなんとも言え無い、淡いシックなポイントカラー。
これは、いくつもある色チップの中から、小学生(当時)の女の子がお好みの一色をセレクトしたものなんです。
なかなかこの微妙なトーンは選べないですよね!
それも、はじめから色をイメージしていた様で、迷わす選んだ一色です。
小さなデザイナーさんに脱帽です。
そのポイントカラーに合わせて、
「カーテンマジック」  いつもの
この人の登場! ロブジェの吉野さん!
今回も、絶妙なマテリアルとカラーコーディネートでオーナーさんに大変喜んで頂けました。
この小さなデザイナーさんは、カーテンへの注文が、「バレーの衣装の様な、トウシューズの様なイメージで…」 ????  確か??
なんとも、高度なイメージ戦です。
それに、この様なかたちで応える、
「ミスターカーテンマジック」は流石です!
あえて、レースのカーテンを手前にもってきて、いかにもバレーの衣装の様なイメージを表現。
バレーをされてる、お嬢さんの部屋には、こんなディスプレイもありました。
小学生でここまで自分の世界が明確、
まさに、小さなデザイナーですね(笑)

「今日の現場 青葉区PARIS スタイルの家」

00.現場08.カラーリング(色について)07.モール20.『一枚の古い旅行写真から』の家

地元、横浜青葉区で進行している現場「PARIS スタイルの家」もいよいよ仕上げ工事に
突入しております。そこで、今日は朝早くから、左官工事、塗装工事、内装工事
などの仕上げ工事業者 皆に現場集合してもらい、オーナーさんを交えてのサンプルと
仕上げの確認の日となりました。

3月といってもまだまだ寒い日で、現場での長時間打合せは、結構こたえます。。

色JPG

色JPG

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今回のイメージスケッチをもとに、主要となる木部の色打合せ。

木部は全体的に「オスモ」の自然塗料で仕上げていくため、
その中の色サンプルからセレクトし、実際その色をお試し用の
塗料で、使用する部材に着色してもらい、色のバランスを計っていきます。

同じ色でも、樹種によって色ののり方が変わってくるので、
そこをなるべく合わせて行くために、塗り重ねの回数や色調合を
具体的に塗装やさんへオーダーしていく作業です。

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そして今回の家でポイントになってくるのが、この化粧面材使い。

「PARISスタイルの家」だけに、このあたりのディティールが肝となってくる訳です。

分厚い化粧面材のカタログの中から、決定した使用部材が現場に納品されてきました。
そうすると、次にカタログでは見えて来ない細かな納まりを現場で打合せしていきます。

突きつけた時の段差をどう出すか、面を揃えないで、少し出すことで重厚感が生まれる…

そんな事を、設計図を広げながら細部まで打合せしていきます。

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そして、実際のスケールでサンプルを大工さんに作ってもらい、
使用するカ所にあててもらい、最終的な仕上がりのイメージを膨らませながらの
確認作業を行っていきます。

余談ではありますが、今回この面材だけで80万円くらい材料費が掛かっているとのこと。。
….となると、この部分で坪単価約2万円はアップしてしまってる、と言うことか??

こうした、ディティールの積み重ねで、建築費って高くなってしまうんだな~と
あらためて考えてしまいました。

よく、坪単価◯◯!なんてあるけど、当然のことながら中身が違えば価格も違う、
簡単に比べられる訳ではありませんね。

やはり、丁寧にこだわってその家だけのオーダーメードで
創り上げるものには、安いモノはありません。(笑)

 

「ハッピーカラーに包まれて」

08.インテリアコーディネート06.家創りのヒント20.『地中海の白い家』08.カラーリング(色について)02.壁材・塗装08.カーテン

 

自分の部屋を自分の好きな色、ハッピーカラーにペイントして、自分だけのお気に入りの空間に…

奥さんの寝室を、そんな希望で一面
「ラベンダーカラー」にペイントしました。ラベンダー系の薄紫がとても心惹かれる自分にとってのハッピーカラーの様です。
ベッドヘッドの一面を、この様に
ラベンダーカラーでペイントしました。
ベッドの上のクッションやベッドカバーも、パープル~薄紫~ピンク系の優しい同系色でコーディネートされてます。
壁の色と同様に、この部屋の印象を更に引き立てているのが、ラベンダー色のカーテンや絶妙なバランスのタッセルなど、細部までカラーバランスが計算されてます。
カーテン回りのコーディネートは、
ネイチャー・デコールの家のフィニッシュでは欠かせない、「ロブジェ」の吉野さんによるものです。
優しい花のスタンドライトのシェードも
この部屋らしく良い感じ。
そしてなんと小さな心使い。
ライティングデスクの上には、
この部屋のハッピーカラーに合わせた色の花が生けられていました。
「アンスリウム」という花らしいです。
人生を楽しみながら、丁寧に生きている。そんな感じが窺えますね。