Don't think. F E E L ! 大浦比呂志の五感で感じる暮らし

ネイチャーデコール主宰 建築デザイナー大浦比呂志のこだわりの世界観を、建築、インテリアの事例やライフスタイルにスポットをあてながら紹介して参ります。

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02.左官一覧

  • 2016/12/08

    「フランス漆喰アバナの特徴と左官鏝の話」

    00.現場02.左官20.『丘の上の家』

     

    ネイチャーデコールの家でよく使われる素材に「フランス漆喰アバナ」

    という左官材があります。

    見た目にも独特な柔らかい風合いで個人的にも好きな素材のひとつです。

     

    過去の事例からその仕上がりの感じを見てもらいイメージしてください。

    アバナ.1

    一般の塗装やエージングでは表現出来ない、自然なモヤモヤ感。良いですよね〜

     

    そして、アバナは見た目だけでなく、以下の様な特徴があります。

    「漆喰と塗料の中間に位置する薄塗りの内装材です。

    コテや刷毛、専用のスポンジを使って表情を作り仕上げることができ、さらに模様を造った後にステンレス鏝で軽く押えたり磨く事でマットながら落ち着いた光沢感のある仕上がりまで自由に表現できます。
    フランス漆喰の持つ調湿・空気浄化などの性能はそのままで、他の漆喰材に比べ耐水性に優れ、仕上がった肌は非常に硬くなめらかで、水周りや店舗の壁にも最適です。

    もう一つの特長は、フランスのルシオンから採掘された最高級の顔料を使用する事で生まれた独特の色の深みと表情、高耐候性に優れている漆喰です。
    他の漆喰ではあまりない深みのあるブルーやグリーン、オークルなどの色を楽しめます。」 (メーカー セニデコより)

     

    いままでは上記の写真の様な、オークルなど深みのある色味を好んで

    アクセントウォールとしてきましたが、今回の現場では「真っ白」の壁の中に

    このモヤモヤ感を表現したく、主要の壁面全体をアバナの白で仕上げています。

    アバナ.2

    まだ乾いていないので、グレーの壁に見えますが、これが乾くと

    オフホワイトではなく、真っ白な壁となります。

    すでに、鏝の跡で良い表情が出ていますね。

     

    広い面に横から光が射し込んだ時の、底艶の光沢が他の材料にはない

    アバナ特有の「品」になって表れます。

     

    アバナ.3

    指名でお願いしている、いつものアバナの施工チームが高天井を

    仕上げていくところです。

     

     

    そして今回は、この仕上げをしていくときの左官の鏝について、

    少しだけ話しを聞くことが出来ました。

    アバナ.4

    ほんの一部なんでしょうが、仕上げの段階や用途によって、

    現場では色々な鏝を用意しています。

     

     

    アバナ.5

    これは日本の左官鏝で、0.2㎜というとても柔らかく、しなりのある、

    ステンレス鏝です。

    下塗りが終わった段階で、

    次に大きな面に鏝の流れやタッチをつけて行くときに使うモノらしいです。

     

     

     

    アバナ.6

    そしてこれはフランスの左官鏝で、アバナの仕上げに使用する専用鏝。

     

    どうですか?上の鏝と比べて支持する重心の取付位置が違いますよね。

    先端に力が入るように設計された鏝です。

    この鏝を使って、中塗りで作った鏝波、鏝跡を削るように力を入れ、

    その段差を馴染ませていくというか磨きあげていくように使いっていきます。

     

    これが、仕上がりで見られるモヤモヤとしたテクスチャを作り出す道具なんですね。

     

    下塗りから数えると、そこまでで4工程〜の作業になります。

    さらに、その上から蜜蝋系のワックスを塗って仕上げたりする場合もありますが、

    今回は「白」を基調とした壁なので、シンプルに鏝だけでフィニッシュして

    もらう計画です。

     

    こういった何工程にも及ぶ壁は当然その仕上がりに深みと奥行き感が増します。

    一枚の壁にも、職人さんの魂が宿るようですね。

     

     

     

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  • 2016/06/10

    「最近お気に入りの素材」

    02.モールテックス02.左官02.床材・モールテックス12.リノベーション20.『ジュエリーデザイナーの家』

     

     

     

    最近お気に入りの素材を紹介します。

    これから施工するネイチャーデコールの家には色々な場面で登場してくる

    今、ちょっとマイブームは素材がこれ!

    従来、床などで仕上げていた「モルタル金鏝仕上げ」ですが、これが床のクラックや、

    なかなか色加減が難しかったりと、上手に意図通りに仕上げていく事が困難でした。

    そんな悩みを解決してくれたのが、このデザインコンクリート「MORTEX」です。

    写真.3

    写真.2写真.1先日施工したお宅の施工後の「MORTEX」の画像ですが、

    この自然なムラ具合がなんとも良い感じ。

    下地を選ばず、どのようなものにも食いつきが良く、

    1㎜程度の薄塗りを時間を置きながら何工程か繰り返し、サンダーで磨きあげ

    最後にワックスを掛け出来上がり。

    ワックスはお好みで光沢具合は選べるのですが、ワックスのテカリを加える事で、

    より、ムラ感が浮かび上がってくるので、この工程は必要です。

     

    最終工程まで入れると、4~5工程掛かりますし、日を置いて養生期間が必要に

    なるので、とても手間の掛かる材料ではありますが、この質感は他の素材では

    なかなか表現出来ない仕上がり。

     

    強度的にもコンクリートの3倍の強度がありながら、柔軟性もあるため、

    クラックが出にくく、ジョイントのないシームレスな床の仕上げが出来ます。

     

    この素材は、床に限らず、壁や天板、階段などあらゆるところに

    仕上げる事が出来、防水性能が高いため、水場での使用も可能です。

     

    イマジネーション次第で様々な用途に使えるこの素材。

    可能性を感じますね!

    まだまだコスト的には高い材料ではありますが、

    ただいまマイブームの素材のひとつです。

     

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  • 2015/11/26

    「ロイヤルブルーの壁が!」

    00.現場02.タイル02.壁材02.壁材・塗装02.左官20.『藤沢の二世帯住宅』

    年末の引渡しに向けて仕上げ工事の業者さん、大集合で追込みの現場です。

    藤沢市、鵠沼で進行中の二世帯住宅、
    まさにこの一ヶ月は山場!



    隠し部屋のロイヤルブルーの壁が、
    インパクトもって仕上げられました。
    何業者もの仕上げ業者が現場に入っていても、ここはいつものチーム。
    ピリピリすることも無く、譲り合いながら、丁寧な仕事をしてくれてます。
    おなじみの業者さんというのは、
    ここが良いですよね。
    皆、求めるクオリティのゴールがわかってるので、本当にこの部分は安心です。
    さー、あと一ヶ月!
    もう、よろしく頼みます、としか言いようがありません。。
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  • 2015/11/01

    「セニピエールで天板を仕上げました」

    00.現場01.造作家具02.左官05.パウダールーム

    洗面台の天板を決めていく場合、

    タイルだったり人工大理石、または石や木など色々と選択肢はありますが、
    今回使用したのは、これ!
    フランスの素材「セニピエール」
    鏝を使い、最後に蜜ろうワックスでムラ感を加減できる素材なので、
    人工的になり過ぎず、人の手跡を感じられる素材として、個人的にはとても好きな素材の一つです。
    今回の現場では、この洗面台以外にも、
    造作家具のドレッサーの天板にも、
    使用しております。
    石灰石、粉末セメント、粉末大理石等が主成分の素材のため、どうしても若干のクラックがおきやすい材料ではありますが、この表情は人工大理石などでは味わえないものです。
    硬化するとかなり硬く丈夫ですので、
    油を使用したりしない場所での、天板などにも良いマテリアルです。
    油染みなどあまり気にしない、という方であれば、キッチンの天板に使用しても、なかなか素敵だと思います。
    最後に蜜ろうワックスでコーティングして仕上げていくので、油染みもそのまま放置しなければ、ある程度の使用には耐えられるでしょう。
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  • 2015/10/19

    「地層壁(版築壁)の完成!」

    00.現場02.壁材・左官02.左官

    今 進行中の住宅で試みた地層壁(版築壁)が遂に完成!

    この仕上げは、初めての試みでもあり、
    手間と予算が掛かる…そんな仕上げです。
    実際の施工期間は4日~5日。
    この間は、他の工事を入れずに、
    版築壁の施工だけにしました。
    現場でのサンプル再確認から仕上がりまでの工程を簡単に紹介します。
    実際の仕上がりとサンプルボード。
    伝統的に行われてきた「版築」とは
    1、まず柱を立て、板などを使い型枠をつくる。2、次に板で挟まれたところに土をいれる。
    小石や砂利、藁(わら)や粘土を混ぜて丈夫にする。
    一層は10㎝より低くするほうがより丈夫になる。3、たたき棒などで固く突き固める。
    厚みがある場合は人力で踏み固めることもある。4、板の高さいっぱいまで固めたら
    板を継ぎ足すか、板をはずして次の型枠をつくる。
     (以上 「なには漆喰講座」 より)
    といった工程で行われてきたものを、
    今回の施工は「塗り版築」といって、
    一般の壁の上からでも施工を可能にした、
    左官で薄塗りしてその表情に近づける
    「版築壁風」の仕上げです。
    事前に色は決めていましたが、再度現場にて、色とパターンそしてテクスチャーをボードの上で打合せ~調整をしながら
    決めていきます。
    サンプルボードで方向性を決め、
    そして、実際に塗り始めてもらいます。
    今回は、そのボリュームも大きいので、
    広い面を通してどう見えてくるか、
    全体的なバランスを見ながら、現場で確認していきます。
    約10センチ~20センチの
    層の重なる部分は、この様にその都度
    ライン養生をしながら、塗り重ねていきます。
    そして仕上がりの感じはこんな様子。
    まだ、完全に乾ききってない状態ですが、色はもっと薄くなってきます。
    色の微妙な違い、砂利の大小の組み合わせ、砂や土の配合、層の大きさとうねり
    これらが相まって、地層の様な表情が
    感じられます。
    この版築壁は一階から二階の階段室の
    壁に仕上げたものですが、
    やはりこのような大きな面で仕上げていく事で、より効果的です
    手間と時間、そして費用を掛けた、
    存在感とオリジナリティーの感じられる、とても印象深い仕上がりになりました。
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